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日本酒の価値(人と人を繋ぐ水)

僕がお酒を初めて口にしたのは0歳だと思う。
正月に行う家族の風習としてのお屠蘇が最初だと思います。
小さい平盃にほんの少し唇に当たったくらいのことだろう。

祖父がほぼ毎日、パック酒を飲んでいた影響で日本酒の印象はよくなかった。美味しそうに飲んでいた事だけは印象に残っている。

それからしばらくはその後の生活を送ってきたなかで、高校の時にはイキってバドワイザー等を飲んでたことを覚えています(もう時効ですよね)
18歳からバイトで飲食業に携わりお酒や水、ソフトドリンクに興味を持ち、
20~23歳の時にはホテルのバーテンダーをするなどジンやウイスキーにハマりました。

日本酒はこのころは全く興味がなくカクテルの作り方やウイスキーアイラ系のモルトに大ハマりしていました。
香りの複雑さ、独特な風味と味。寝かした年数、樽熟成の方法など感じてきました。
26歳の時は自分が働いていた系列のお店で多い時は30種くらいのウイスキーのボトルをキープしていたことをおぼえています。

日本酒にしっかりハマりだしたのは今から13年前に高知で久礼や酔鯨、美丈夫と出会い、今ではハワイで日本酒を醸されてるISLANDER SAKE BREWERYの廣瀬さんが高知で事業をされていた際に出会わせていただき色々お世話になったところからです。
色んなお店に連れて行って頂いたり、ご紹介いただいたり本当にお世話になった事は忘れません。

その時の高知の日本酒は辛口(ドライ)な日本酒が主流で今の甘旨いイメージとは180度ちがいました。
ドライで芳醇なイメージがカツオやドロメ等に合い日本酒を勉強したいと思うほどになりました。
この時に唎酒師を取っていたらまた違ったのかなと思います。それと同時に土佐酒アドバイザーの勉強もしたいと思っていました。

この時期は自分の仕事も忙しく、食にもハマっていたため時間の余裕がなかったのが現状でした。
熱燗にハマり夏でも熱燗を飲んでいたのを覚えています。

そこから数年はただ日本酒を飲んでいただけでしたが、今から7年前に大阪の天六にある熊の焼鳥という焼き鳥屋さん、北新地にある日本酒ビストロオダギリさんと長堀橋にあった串琢というお店の影響で日本酒の醸す難しさ、奥深さ、丁寧さ、繊細さ、そして美しさを知りました。
料理にどう合わすのか千差万別。繊細がゆえに合うものが限られるものも合わせやすいものも多種多彩な香り、味、色、発砲感、温度、変化。愉しみ方も多岐にわたりある。

日本語のようなニュアンスの感じ方があり、日本らしい醸造酒である。
蒸留ではできない。ワインやビール等でも感じれない風味。

そういう所で突き詰めていきたくなった日本酒の奥ゆかしさを学びたいという気持ちとある方が、僕の見た目とからは想像できない、感じ方や捉え方が凄いと褒めて頂き(褒められて伸びる子です。)
一度ちゃんと勉強してみたらという一言から、まずは日本酒検定を受け、調子に乗ってソムリエ協会のSakeDiplomaを受けることになりました。

勉強は嫌いではなかったですが、diploma教本を読んでみて、やばいと思うほど奥が深く難しく混乱したのを今でも鮮明に覚えています。
ここではAcademie du vinというスクールが非常に大きかったと思います。
必要な知識と唎酒については風味と味と香りの取り方をちゃんと学ばせていただきました。
一番は香りと味と風味の取り方。これは本当に大きかったと思います。
そのおかげでストレートで合格させていただきましたし、今はその勉強したことを教える側に回らせて頂いております。

ここで本当に重要だったのは風味と味と香りの必要なものだけの取り方を学んだこと。
温度帯での香りや味の変化。
これが本当に現在の財産となっております。

この数年、飲食店のオーナー等の知り合いが多くでき、さらに詳細な知識が増えていくことが本当に楽しく勉強になりました。

お酒とは人と人のコミュニケーションを円滑にし、距離感が近くなり、情と笑顔が造られる、日本酒とはもちろん上記の状態が造られるがプラス口福感と新しい会話が生まれます。
日本酒を飲むと饒舌になる。
仕事の会話や日本酒、料理の事、恋愛話。人の殻を柔らかくする効果があるように感じている。

日本酒の味とか香りとかの以前にそう言う感覚があるという事が日本酒の好きなところでもあります。

話を僕のことに戻すと
Diplomaを取得してすぐに唎酒師を取得しました。
Diplomaの唎酒師の大きな違いは2つ。
1つ目はサービス接客や企画の部分。あと一つはお酒の種類(分別方法)という事。
いい悪いではなく4つの分別についてはシンプルにわかりやすいもので仙禽のお酒でその違いを確かめれるという事。
また、日光臭、老香を見極めるというのも勉強になりました。
サービスについてはもともとやってきたことの復習でしたので問題なく進めることができました。

唎酒師の勉強も大変意味があるものですごくよかったと思います。

Diplomaを勉強している時にもいろんな出会いがあり日本茶の宇治園さんやグラスを作られてるGlassBaccaさんに出会い、またパティシエであり唎酒師を持っているMASAYAくんにも出逢い、スイーツと日本で造られるお酒とのペアリングというニッチなイベントをやりたくなり決行しました。
その名は「sweet〔s〕pair」本来、あまり合わないであろうと想像される、スイーツとお酒を可愛旨(かわうま)をテーマにしています✨
⁡スイートとスイーツのSはお酒のSで〔s〕にしています
ペアリングでsweet〔s〕pairありそうでないネーミングを使用😊
いろんな試作を盛り込みました。グラスも6種類使い、日本茶の使用。燗酒も提供。

これがお客様にも喜んでいただき僕的にも一番、勉強になったイベントであり、一番緊張したイベントになりました。
第2回までやりましたがお互い忙しいため、第3回の開催は少し先になります。

実は半年間、日本酒の神様「農口尚彦」先生のもとで蔵人として勉強させて頂こうと本気で思っていました。
実際に現地までお伺いしお話しさせて頂きましたが、僕のわがままでその蔵人は叶わなくなりました。
僕の芯の弱さだと思っています。

そこから1ヶ月後、僕は素晴らしい出会いを繋いでいただきました。
今、プロモーションのお手伝いをさせて頂いている飛鸞の蔵元杜氏の雄太郎くんにお会いさせて頂きました。

そこから、この日約7時間強、永遠に話してた事を今でも忘れません。
Glass Baccaでお会いさせて頂き、マルリキへ一瞬伺い、薪炭まだらさんで食事。まじですっと話してました。
この日の2ヶ月後にイベントを開催する事を決めました。

このイベントも過去ないくらいすごいイベントで感動したのを覚えています。
飛鸞10種とのペアリング、ノットペアリングイベント。
合う理由と合わない理由を伝える第1部は飲食店様向け、第2部は一般の日本酒好きさんをお客様に迎え行いました。
楽しかった。そしてめっちゃ勉強になりました。

雄太郎くんは酒販店さんへの挨拶もあり4泊5日できてほぼ一緒にいたのも中々面白かった。
大阪の愛人くらいに。
飛鸞というお酒がさらに好きになり、もっともっととりあえず関西で知らない人がいなくなるくらいまでの知名度を上げたいってなった。

Diplomaを取得して、日本酒のお仕事をしたいって切に思って、突き抜けたい。ってそれだけを望んでいる現状。
人は一人で生きれないし、笑顔作ることでさえも一人では出来ない。
目で見て感じ理解し、空気を読む。鼻で香りを確かめ判断し、耳で声や音を聞き行動し、口で味を知り見極め、手や足で触れ、感じ経験と知識を手に入れる。頭脳は全てのサポートであり、行動へのアンテナ。
明日のために今日を生きる。今日がなければ明日はない。
そういう想いを忘れずに突き進む事だけを考えてきた。

人は失敗もするし、成功もする。どちらかわからないことも多くある。
凹んだところでその先には何もない。

信じてくれる人がいるならその人に想いを向ける。
僕にはそれしかないと思っている。

今は亡き串琢の野間さん、本当に一生の自分の中の恩師の小田切さん。
今僕の事を大切に思って頂いてる方々。今では講師としてさせて頂いた教え子ちゃん8名。
やれることは何でもする。天災や何かあった時もできることはしたい。

長崎平戸にいき、2日間お世話になって、次回来る時にはもっともっと蔵に触れたい。
変わらないことを自分の中で持って。
日本酒のクオリティもデザインもそれ以外のプロモーションも想いも伝えれる。飛鸞がより高みに飛び立てるようにできることはする。

8月くらいからdiploma2次試験の先生を行い、僕の教え子ちゃんたちが出来て、プレッシャーはありましたがこれはすごく嬉しいこと。
8名に対して講師をし4名合格、悔しいことに4名は来年に再度持ち越し。
絶対に合格させたい。そのためには僕ももっと勉強も知識も必要。
日本がもっと親しまれるように。学びたいと思ってもらえるように。

日本酒の価値が上がり需要が増える事が大切で
赤ちゃんより繊細で、ほんの少しの管理ですべてが変わること。

もりりんさんを始めLSCCのメンバーの皆さんや騎士団メンバーの心強さ。
自分のしてる事があっているのか不安になることもある。
生きていけるのかも不安になることもある。
でも僕は日本酒のお仕事やお手伝いをして生きていきたい。

酒全般が好きって単純なことはブレないけれど、そこにもう何個も想いと自分自身の圧がある。
どこかで納得できる自分が来るのか?よくわからないけれど走りたい。
気づくと迷惑かけてることもあるのかもしれない。
陰で何かを言われてるのかもしれない。
悪者になっているのかもしれない。
それならそれでいい。
自分は自分を持って進みたい。

多分僕は強くないし。めっちゃ弱い人間なんやと思う。
でも生きている以上、向き合わないといけない。
信用も信頼もそれは愛情から創られていくものやと思う。

日本酒を愛する人が知りたい人が笑顔になるその道に僕の手が考えが繋がっていけるように進みたい。

もっともっと書けることが出てきたり、これから追記していくこともあると思いますが、今はとりあえずこの辺で。

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