ペーターの寺友(お寺の家の友達)

よお、最近どうだい?元気してるかい?

杉崎シュンペーターは、元気してるぜ?

そいつは俺の一番の親友だ。

沢山の親友がいるけどそいつが一番と言っても過言ではない。

いや、やっぱり一番って言うと、え、俺は一番じゃないんだ、、ってなる他の親友がいるかも知れないから順位付けとかは無しにする。

もっと言うと親友とか友達とかって差を付けるのもおかしい気がしてきた。

みんな親友だ。

ずっと納得の行ってなかった『最も優れたアスリートの中の1人』って言い回しがあるのだけど、大人になった今、何かが分かった気がするぜ。白黒ハッキリつけると角が立つって事だな。まぁるく行こう。

んまぁ、とにかくその親友ってのが寺の息子でな、とにかく家がでっけえんだ。居住区域と本堂がそりゃもう長い廊下で繋がっててな、オリンピックの100メートル走はここでやるって話だ。

そんなデカい家だと遊びに行くとちょっとした探検気分だ、よくかくれんぼしたなあ~、あ~懐かしい。

廊下でキックボードに乗って猛スピードを出してたら親父さんに怒られたりしたもんだ、ハハッ。

そこの家にはよく泊まりに行ってた。毎週末のように行ってたんだ、何故かって?俺が行くとピザや寿司を出前してくれるからだよ☆

そいつの親はえらく俺のことを気に入ってくれてるみたいでな、そこに付け入って甘えまくったもんさ。

高校に上がってからは、そいつが坊さんの修行のために寮生活が始まってな、夏休みと年末年始くらいしか帰って来れなくなってな、だから1人で泊まりに行ったりしてな。そこでまたピザや寿司なんかをご馳走してもらったもんだ。そいつがいなくてもとことん甘えてやったよ。ついにはお年玉まで貰ったっけな。ヤバいよな、ハハッ。

そいつは高校と大学2年までの5年間を苛酷な寮で過ごし、大学3~4年は実家とは別の寺に住み込みで修行をして卒業後にめでたく家に戻ってきた。でももちろん坊さんの修行に終わりはなくて、日本三大荒行と言われている荒行堂に二度も入っている。

荒行堂に入ったら少し位が上がるらしい。

そんな徳を積んで立派になり、副住職になったそいつに今はピザや寿司をご馳走してもらってる。

ずっと甘え続けようと思ってる。一生。

一生じゃない、死んでも世話になり続けるよ。冗談じゃなくてね。

なんで冗談じゃないかって?そいつの寺の墓地に杉崎家代々之墓があるからだよ!

永代使用料も払ってるからね!文字通り死んでもお世話になってやるさ!!


GRahAMBox(グレアムボックス)です。 あなたのそのお気持ちがただただ嬉しいです。