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家業持ちAさんが振り返る、採用・育成・組織づくりの一番の肝は「財務」だった!?

家業を持つ人のためのオンラインコミュニティ「家業エイド」。

今日は、家業エイド内で大好評!メンバーさんに向けて無料の財務相談をされている河野さんに、「家業持ちAさんが振り返る、採用・育成・組織づくりの一番の肝は「財務」だった!?」というテーマでお話ししてもらいました!

家業を持っている方にきっとご興味を持っていただける内容になっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。それではFyneatの河野さんにバトンタッチします!


1. 家業に尽きない「人」の悩み

こんにちは!Fyneatの河野です。日本の中小企業・自営業(家業)の皆さんに向けて、財務や人事、経営面でのご支援をするコンサルティング事業をしています。

「いい人材に出会いたいけど、振り向いてくれない」
「社員研修をしても、成長してくれてる実感がない…」
「当代社長といつもケンカしてしまう。自分が間違ってるのかな…」

経営のご相談を受けると、そのほとんどが実は「人」のお話。
「どうして伝わらないのか…」と、つい悲しくなってしまいますよね。

「人」の課題で最も難しいのは「伝える」ということです。
あなたの生きてきた数十年と、あなたが分かってほしい誰かの数十年は違います。だから、言葉だけでは伝えられません。
普段の生活をしているだけでもすれ違う僕らなのに、経営理念や事業の根幹にかかる難しい話なんか、正しく伝わるはずがないんです。

そんな僕らは、じゃあ言葉の代わりに何を使えばいいのか。それは、「数字」です。

今回のnoteでは、少し視点を変えて「人」に関わるお悩みを「数字」、つまり経営の根幹に関わる「財務」という話として見ていきたいと思います。


日々のコミュニケ―ションに、数字を取り入れる。
言葉ではよく聞くけど、実際にコミュニケーションはどう変わるでしょうか。

ここからは実際の、とある採用の場面を覗いていきましょう。

2. 優秀な人材が来てくれたと思ったのに…家業持ちAさんのストーリー

~実家が製造業をやっているAさんの場合~

Aさんの実家は、とある地方でもう30年以上も製造業を営んでいます。
Aさん自身も「いずれ家業を継ぎたい!」という思いで3年前に家業に入り、今は採用や広報を中心に担当しています。

ある日Aさんのもとに、現場の社員から「人が足りないので、とにかく優秀な人を採用してほしい」という相談が持ち込まれました。

Aさんが実際に現場を見てみると、みんな日々忙しく、手一杯に見えます。
同じ地域で製造業を営む友人に相談すると、人材紹介エージェントを紹介してくれました。
早速、紹介されたエージェントと相談をして、募集要件や給料を決定。同時に、ハローワークや求人掲載サイトなどへの掲載も進めました。


募集開始から1週間。
人材エージェントから、Aさんのもとへ連絡が入ります。
「Bさんという候補が、御社に興味を持ってくれています」

Bさんは、過去に別の工場で生産部門のリーダーを経験したことのある優秀な若手。スキルも意欲も求めるもの以上で、まさに理想の人材でした。

一方、当初の想定と少し違ったのは「給料」。
当初は [年収500万円] 程度の給与予算を想定していたのですが、Bさんの提示額はそれをやや上回る [年収600万円] 。
ただ、彼なら差額の100万円以上の価値を発揮してくれるだろう!という役員陣の後押しもあり、結果として採用が決まりました。

・・・


さて、Bさんの採用が決定して1年後。
なんとAさんは採用活動を継続していました。

優秀だと思って採用したBさんですが、「もっと自由に仕事に取り組みたい」と半年経たずに辞めてしまっていたのでした。また、社長も「Bさんは全然活躍しなかった!」とご立腹です。

結果がなかなか出ない採用。予算も残りわずか…
現場の社員と親である社長との板挟みに悩みながら、現在も日々、採用を模索しています…


どうでしょう?聞くだけで泣きそうなAさんのストーリー、どこか他人事ではないと感じてしまったあなた。大丈夫です、あなたと同じ経験をしている方は沢山います。


さて。Aさんのケースでは何が起きていたのでしょうか。
財務の視点で考える、このお話のポイントは2つです。


①社長がAさんにがっかりした原因?Bさんにかかるコストは本当に「600万円」?

Bさんの年収は600万円。採用票には金額しか書いていませんが、各種保険料、通勤費、貸与PC等、Bさんにかかる費用はこれ以外にも沢山あります。それら全てを加味すると、Bさんに働き続けてもらうには年収のおよそ1.5倍(900万円)が必要です。
また、個人に紐づく費用ではありませんが、オフィスの使用料、光熱費、コピー用紙などの消耗品も1人分追加が必要です。
さらに、今回は紹介会社を使ったので年収の3割~程度(約180万円~)が採用コストとして出ていきます。

つまり、Bさんの採用では合計800~900万円近く、固定費が増加します。
人の雇用に際して、各種保険料等で1.5倍のコストが必要だと理解しておられる社長さんは多いですが、本当にそのコストが「売上」として「利益」として回収できるか、確認できていますか?
最後のツメを誤り、採用に係る予算を守り切れなかったことが、社長がAさんにがっかりしてしまった原因かもしれません。


②そもそも…Bさんは「過剰スペック人材」ではないですか?

「とにかく優秀な人が欲しい」
採用活動の現場では、毎日聞く言葉です。

ただ、一歩立ち止まって考えてみてください。
Bさんにお願いしたかった業務は、本当に年収500万円相当の仕事でしたか?年収400万円の人ではダメだったのでしょうか。

Bさんが離職した原因として、「彼が期待していた職務内容」と「実際の役割」にギャップがあったかもしれません。
優秀な担当者ほど、自分の仕事に責任を持っていますし成長の機会を探しています。職務内容に対して過剰なスペックの人材をあてがってしまうと、社員さんがデモチして(やる気が削っがれる)辞めてしまう可能性があります。


もしAさんが財務を分かっていれば、事業のKPIから逆算して必要な人材コストを正しく見積もれたかもしれません。そうすれば、社長ががっかりすることも、せっかく採用した人材が出ていくことも防げたかもしれません。後悔は先に立ちませんね。


以上のように、採用活動1つをとっても、「数字」を意識することが「人」の課題の解決に繋がるのです。

3. 「人」に悩める家業持ちさんへ|無料相談会開催中!

上記は採用活動の例ですが、その他の「家業あるある」なお悩みにも「財務」は使えます。
たとえば当代社長と自分の意見が食い違って折り合わない、古株社員とのコミュニケーションがうまくいかないといったことはないでしょうか。これらも同じように、「財務」で課題解決の糸口が見つかるかもしれません。


「『人』の話って、まず何から始めたらいいのだろう?」
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ご相談の概要は以下の通りです。
・使用するツール:オンライン会議システム・Zoom
・所要時間:1時間程度

ご相談をお受けする担当者は、この記事の執筆者・河野です。
ご相談内容も、具体的な組織戦略や決算書を読みながらの事業課題の特定などの他、雑談や”まず話を聞いてもらいたい”的なことで大丈夫です。

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*本無料相談会は終了いたしました。



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