まるで音楽のよう:チベット仏教のお経
ネパールに滞在していたとき、多くのチベット人に出会った。
彼らは大抵みなフレンドリーで、にこやかで、なんといっても顔が日本人と似ている。
造作だけなら中国人や韓国人だって似ているのだから、あの「似ている」という感覚は何なのだろうと思う。
「他人を警戒しない表情」をしているからだろうか。
道ばたに座ってハンドメイドのアクセサリーを売っていた女の子は高校時代の同級生のようだったし、水牛焼きそば(Buff Chow mein)をよく食べに行っていた料理屋の店員さんはあご勇さんと立花隆さんにそっくりだった。
むこうもむこうで、日本人のことを自分たちに似ていると思っているようだった。
親しげに話しかけてきては、日本語とチベットの語の数字の読み方が似ているということなどを熱心に教えてくれた。
チベット語では、1は「チー」、2は「ニー」、3は「スム」、4は「シ」、5は「ンガ」というそうだ。
そんなこともあって私はチベットには親近感を持っていて、ときおりYouTubeでラサ(チベット自治区の首府)の街の様子を見たりしていた。
そこで見つけたのが、今日紹介する「チベット仏教のお経」である。
(正確にいうと、以前見つけた動画が非公開になってしまっていたので、音声だけ同じ動画をさっき探してきた。)
日本のお経にもなんとなくの旋律はあるが、チベットのそれはもはや「曲」である。
なんとなくいい感じにハモッているし、途中で唱えるスピードが急に変わったり、盛り上がるパートがあったりもする。
これを聴いてご利益があるかどうかはわからないが、音楽として楽しめるものだと思う。
ということで、今日の1曲は「チベット仏教のお経」。
約1時間の長尺なので、おいしい部分(盛り上がっていくところ)だけ聴きたい方は、4分30秒くらいのところからどうぞ。
トップ画像:YouTube/Tibetan Morning Chant