Ploom Shopで体験する空間映像体験「Ploom Dive」、振り返りインタビュー
Ploom Shopでの今までにない体験を通して、Ploomブランドの魅力を伝えるコンテンツを
——「Ploom Dive」の制作背景について教えてください
福本さん:Ploomのこだわりであり、お客様からも評価をいただいている魅力は「味」です。しかし、それを知っていただくには味わっていただかないと始まりません。そこで私たちはPloomブランドの特徴をどのように訴求していけば良いか考えてきました。そしてもうひとつ考えていたのはPloom Shopの活用です。Ploom Shopでの体験を通して、驚きとセットで弊社の商品を伝える方法はないのかを模索してきたなかで、Graffityさんから空間映像体験「Ploom Dive」をご提案いただきました。
「Ploom Dive」の一番の特徴は、空間映像を通して、普通はありえない、海中での喫煙を疑似体験できることです。Ploomを吸う「5分間」という時間を、より特別なものにします。
——Graffityの提案に魅力を感じていただいたのは、どのようなところでしたか?
福本さん:お客様からのポジティブな反応が予想できましたし、お客様の期待値を超えられそうだという点に一番魅力を感じました。そして、その魅力的なコンテンツが、Graffityさんであれば実現可能ということが決め手でした。
松本さん:Ploom Shopでは新しいお客様に来店してもらう動機づくりに課題感がありました。既存のPloomユーザーのお客様にブランド価値を提供して、その方にさらに新しいお客様を連れてきていただくことを目指していました。商品が持つ価値とPloom Shopでの体験を組み合わせて相乗効果を高めるという点で、Ploom Diveは非常に良いコンテンツだと思いました。
——「Ploom Dive」の発表や店舗での実施で、メディアやお客様からの反応はいかがでしたか?
福本さん:メディア発表の際に来ていただいた方々がとてもキラキラした顔で体験くださり、その反応を見たときに大変強力なコンテンツだと改めて思いました。お客様のリアクションとしては「Apple Vision Proってすごいよね」ということだけにとどまらず「これまでにない たばこ体験」としてPloomのブランディングにもつなげることができたのは非常に良かったです。
松本さん:お客様からは「今までにない体験」「非常にリラックスできた」という感想のほかに「喫煙するという行為の世界が広がった」という声もいただきました。私たちの狙いだった「非日常でのたばこ体験」を提供できたのではないでしょうか。また「アトラクションみたい」「ショップってこんなにワクワクする体験ができたんですね」など、新しいテクノロジーに触れた高揚感も伝わってきました。
さらに、このようにお客様が喜んでくださることで最前線で対応するPloom Shopのスタッフさんのモチベーションのアップにも繋がっています。
限られれた制作期間でApple Vision Proの性能を活かした内容に。オペレーションのマニュアル作成にも工夫
——「Ploom Dive」の企画理由と制作期間について教えてください
Graffity金井:今回は「驚き」と「リラックス」を重点的に盛り込み、喫煙所に前向きなイメージを持てるようなコンテンツを作りたいと考えました。一般的な喫煙所は狭かったり暗かったりして、喫煙という行為から離れる理由にもなっています。そこを課題ととらえ、Apple Vision Proの性能や表現力を活用して普段はたばこを吸えないような非日常空間での喫煙体験を提供するコンテンツにしようと企画しました。
開発期間はコンテンツ制作に2カ月半、マニュアル作成など運用の整理に半月から1カ月というスケジュールで進めました。
——制作する上で大変だったことや、それを乗り越える工夫やこだわりについて教えてください
Graffity金井:Apple Vision Proのリリースに合わせたかったので、制作期間には制限がありました。一定の期間に収めることと、コンテンツのクオリティを高めることが両立できるラインを見極めて企画を進めました。
また、今回はApple Vision Proの特徴でもあるテクスチャの表現力を活かすことにもこだわりました。鯨の凹凸感や、空間に浮かぶ金属のテクスチャをリアルに作成し感動してもらいたかったので、テクスチャリングに重点を置き、時間のかかるモデリングを少なくするなど工夫をしました。
福本さん:金井さんからご提案いただくなかで「これはできますか?」「こちらはどうですか?」と伺うと、瞬時に判断してレスポンスをいただきました。そのおかげで、実現可能な範囲が私たちにもよく伝わり、イメージしながらプロジェクトを進めることができました。
——店舗でのオペレーションについて工夫した点はありますか?
Graffity金井:オペレーションで工夫したことはマニュアル作成です。例えばスマートフォンを使ったコンテンツならフローで伝えられますが、ほとんどの人が触ったことがないApple Vision Proを使うので操作について細かく書きました。また、Apple Vision Proを利用する際には、視線や手の認識を設定する必要があるのですが、時間がかかってしまう課題があり、アプリ上ですぐに体験を開始できる設計にした点も工夫しました。
松本さん:コンテンツを体験してもらって終わりではなく、ショップのサービスやPloomに対して好意的に思って帰ってもらうことが大切です。それも含めてスタッフさんに共有して進めるようにしました。オペレーションの導入については、まずは特定のスタッフが技量を持ってできるようにし、ロールプレイングをたくさんしてもらいました。サービスを提供する側もお客様側を体験して、そこで感じたことを改善しながらブラッシュアップしました。
——コンテンツについてのこだわりや、3D表現で工夫した部分を教えてください
Graffity高村:細かい部分ですが、物体に手をかざしたときに手がオブジェクトの奥に隠れてしまわないとか、実際のショップの照明がコンテンツに反映されるとか、Apple Vision Proならではの要素を盛り込むことができました。「非日常での喫煙体験」というコンテンツの目的に対して、Apple Vision Proの性能や技術がマッチしたと思います。
また、実際のお店の空間が見えている上にコンテンツが表示される構造なので、目の前に見えているもの以上に空間が拡張しているように見せることを意識しました。現実空間とデジタル表現の相乗効果を狙いましたが、Ploom Shopの上質な空間作りがあってこそ実現できたことだと思っています。
Graffity金井:Apple Vision Proの空間認識力を生かした部分がいろいろあります。例えば、天井に表示されるポータルは位置を設定して出しているのではなく、動的に天井を見極めてその直下に出しています。そのため、プログラムの変更なしで3店舗で展開することが可能です。また、実際にある壁や机にオブジェクトがぶつかって跳ね返るシーンがあるのですが、空間全体をスキャンできるApple Vision Proだからこそできる表現です。
現実とバーチャルの境界をなくしてシームレスに反応させることで、ユーザーの感動に繋げられたのではないでしょうか。
スピーディな対応とユーザー理解、信頼できるチームだからこそお客様に安心してコンテンツを提供できる
——本プロジェクトを通して感じたGraffityの魅力はどのような部分ですか?
福本さん:スピーディな対応です。コンテンツを試すたびに進化して私たちの期待を超えて、より良いものにしてくれました。また、Graffityさんはエネルギッシュな方が多くてアイデアが豊富。細かい部分へのこだわりも魅力的だと思いました。
さらに今回のコンテンツ制作を通じて、「ユーザーの感情への理解」をとても感じました。喫煙しているときの感情は千差万別です。味や体験の感想をたくさん想像して進めないといけないので、技術的な部分だけではなく、人間への理解が必要です。そういった部分でも信頼できるチームだったので、お客様に安心してコンテンツを提供することができました。
松本さん:
ショップでのオペレーションについても提案していただいて、ありがたかったです。お客様からどのように見えるのか、紹介するスタッフのみなさんが困りそうなことなど、実際に体験する人の視点になって考えてくださりました。
——「Ploom Dive」の今後の展望について教えてください
Graffity金井:JTさんとの展開については今後もどんどんバージョンアップしてやっていきたいです。Ploomデバイス自体やPloom Shopの内装とのコラボレーションにも興味があります。
また、普段体験できないことや現実にないものを表現できるのがApple Vision Proの優れた特徴なので、今後も非日常体験を産業で活かせるコンテンツを作っていきたいと思います。
福本さん:まずはブランドとしてコンテンツをどんどん充実させたいと思っています。最新の技術に合わせてアップデートしながら、今後も空間を使った体験にこだわっていきたいです。さらに、今後Apple Vision Proが一般に普及したときに、Ploom Shopのコンテンツとしての位置付けや施策展開についても考えていきたいと思っています。
松本さん:商品のコラボやアーティストさんとのコラボでもApple Vision Proを活用できれば幅が広がるのかな、と考えています。今後もお客様にワクワクしてもらえる提案をしていきたいです。
Graffity株式会社は、「ARで、リアルを遊べ。」をミッションに、2017年に創業したARエンタメ企業です。これまでに、世界初の技術を使用したARシューティングバトル「ペチャバト」をリリースし、累計25万ダウンロードを突破、運用型ARシューティングバトル「Leap Trigger」を米国にリリースするなど、ARエンタメ業界の発展に寄与しています。
現在は、C向けのプロダクト企画・開発の知見を活かし、AR技術に特化した新規事業の企画・開発・運用改善まで支援するスタジオ「Graffity AR Studio」を運営しております。実績として、NTT コノキュー社と連携し、ARアプリ「LOST ANIMAL PLANET」の企画・開発・運用を行っています。2024年にApple Vision Pro向け空間ゲーム「Ninja Gaze Typing」、空間シューティングゲーム「Shuriken Survivor」の2作品リリースしております。
Apple Vision Pro向けにアプリをリリースされたい場合は、Apple Vision Pro向け空間アプリに特化した開発支援事業「Graffity Spatial Lab」も運営しております。実績としてJT社が主幹として運営しているPloom Shop3店舗に空間映像体験「Ploom Dive」を導入しました。企画立案から開発、オペレーションの導入まで一気通貫でサポートさせていただきますので、ぜひ気軽にお問合せください。
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