【場末のアート分析】〜Static編〜
プロフィール
Static
ロンドン出身の二人組アーティスト。 ケイト・モス、ドリュー・バリモア、カイリー・ミノーグ、ナオミ・キャンベル等のモデルを彼ら独特のデザインに落とし込み日本で絶大なる人気を持っている。地元ロンドンでは、ストリートペイントを現役でゲリラ的に行っており、今だ原点を忘れずに新たな世界観を追求している。
代表作品
Luxury Vandals Crewなど
コメント
ケイト・モスなどの著名人をサンプリングする他、スプレー缶やChinook(軍用ヘリコプター)、シャンデリアなどをモチーフにした作品を得意としています。時期によってガラッと作風も変わり、そのため同じアーティストであるにも関わらず作品によって人気に差があることも特徴です。
また、親日家としても知られ国内のギャラリーでも取り扱いが多いです。例えば、神保町にあるギャラリーかわまつには彼らが来日した際にペイントした壁画が残っています。
(ギャラリーかわまつHPより。右上のシャンデリアを吊ったヘリコプターの作品がStatic)
さらにストリートペイントにポリシーを持っており、日本を含むさまざまな場所の路上で作品が見られる珍しいアーティストでもあります。こちらのサイト(STATIC日本ツアー総集編(東京、広島))では日本で見ることが出来るスポットが紹介されています。
作品の価格推移
先にも書きましたが時期によって作風が異なり、作品ごとの人気にばらつきがあります。
当然、人気の作品は好調な価格推移をしていますが、それに取り残されてプリマリーから値上がりしていない作品も多くあります。特に人気なのは「Luxury Vandal」と言うシリーズで代表作品に選出したLuxury Vandals Crewは名古屋でストリートアートを中心に扱うギャラリー、noisekingで133,100円で取引されています。(※現在はSoldOut)
この辺りのシリーズは発表されて数年経っても根強い人気が続いているため、セカンダリーマーケットでも堅調に評価されています。
投資対象として買いか?
では、投資対象としてStaticは買いでしょうか?
個人的な結論としては、"シリーズによっては買い"だと思います。
Staticは親日家でもあり、日本への来日回数も多いためストリートでのペイントも多く見られ日本のギャラリーでも多く取り扱われています。もちろん人気なのは「Luxury Vandal」なので投資対象として持つならこのシリーズ一択でしょう。(作品としても格好良いです)
例えば、現在国内のギャラリーで購入可能なシリーズの作品としては、著書「教養としてのアート 投資としてのアート」でも有名なギャラリーであるtagboatで販売されている「 STATIC vs Warhol」の作品がおすすめです。
Staticの得意とするスプレー缶のモチーフと軍用ヘリが吊ったシャンデリアがさりげなく描かれており、実はアンディ・ウォーホルのDiamond Dust Shoesと言う作品をサンプリングしています。
こちらの作品はtagboatの代表である徳光氏がアート投資の条件として掲げる、"10万円以上の作家の代表作品である"ことを満たしていることからも有望です。
エディションも1とユニークな作品なので価格が暴落することも考え辛く、保有しておくのは有りだと考えます。
最後に
最後まで読んで下さりありがとうございます。これで今回の記事はおしまいです。スキやコメントを頂けると今後の励みになります!