川のほとりで…。
ふと真夜中に目を覚ますと、
優しく包みこむ君の声がした。
服を着替えて、車を走らせる。
夢のかけらを抱いて、川のほとりまで…。
橋のたもとで車を乗り捨て、
ため息をつきながら腰を下ろした。
くわえ煙草で夜空を見上げていた。
星くずを散りばめた川のほとりで…。
街の闇まで照らし始める今夜のお月様は、
とてもシニカル、岸の向こうでパレードは続く
もうここには居られない。
川のほとりに…。
胸はかすかに何かに怯えて
月明かりを浴びながらため息を消した。
向こう岸のボート乗り場。
あの頃のままの君が微笑んでいた。
朝は訪れ、ふと目が覚めた。
ゆっくりと流れてゆく川のほとりで…。
僕は再び車を走らせる。
世界のなれの果てへと、たどり着くまで…。
服を着替えて電車に乗る。
夢のかけらを捨てに、川のほとりへ…。
愛のもとをさがしに、川のほとりへ…。
ふと真夜中に目を覚ますと、
優しく包みこむ君の声がした。