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わたしも めだかも 撹乱する

仕事帰り…あれっ?おかしいなぁ。今年はたくさんのピーピー豆が黒くなっている。どうやら、陽差しが強いみたいだ。

まだ、肌寒い日もある。今年の夏はどうだろう?進む温暖化に、早めに対策しておいたほうがよさそうだ。

めだか飼育が難しいと感じる春先や秋口、特に梅雨の時期が苦手だ。といっても室温計は、乾燥ぎみ。豪雨はあるが、日照りが強いのかもしれない。この時期は、梅干しが欲しくなるし、よく食べる。スーパーでみつけた泡盛漬けの梅干しに妙にハマった。

季節の変わり目、病気になるメダカがポツポツと出始めた。亡くなったものもいる。水槽の掃除や水換えの方法を変えたり、餌などの工夫もした。微生物の飼育は、料理と似ている。発酵食品や食物繊維などは、身体の体温を上げ、免疫力アップの食材。味噌や麹、きのこ、納豆、ヨーグルト、海藻などはよく口にする。メダカなどの餌も菌類の入ったものが多い。ゾウリムシと同じようにビール酵母をヨーグルトに混ぜて食べる。微妙な味。実感してることと言えば、地球のことはもちろん。自分が食するものでさえ、知らないことが多い。

体調の悪いメダカはいるが、ぜんぶの水槽を内側へ移動した。朝の太陽の光を感じることができるように…。どの水槽からも喜びの泳ぎが見られた。私自身の気持ちも明るくなった。より部屋が好きになった。その部屋でイラストを描いたり、編み物したり、自分と向き合ったりした。

しかし、その喜びもそう続かなかった。
メダカの行動がいつもと違うものが出てくるようになった。人工飼料を食べなくなった。
メダカ同士の対立などが起こった水槽もあり、私は、ピンセットで刺してやりたい思いになった。

じっとしているメダカを見て、水草を間引きした水槽もあった。道を作るように。
すると、まるで散歩しているみたいに泳ぎ回り始めた。しかし、ちいさなものは、なんだかばつが悪いみたいで…水草の隅に隠れて、呼吸が荒い。
心配したけれど、翌朝は元気に泳いでいた。

私は、メダカたちから鮭の遡上を学んだのだ。

亡くなったメダカたちは、他の世界に棲む生命になって、私の前に現れた。

温もりは大地のなかにあり、透き通った空は聡明で、樹々や花々の成長は静穏のなかにある。色々な形や色に変化する雲は柔軟で、活発さは風のなかにあるんだと私に伝えてくれた。
すべてのものに愛があるとハナミズキの花が落ちた。

赤い星と青い星が頭上に輝いて…すべてひとつになった。