LGBT+を扱った映画🎬第2弾
こんばんは、Gradation.Ink.こと、現在休学中の しょうや(Twitter:@sf_nigella)です🙇
前回の記事が #映画感想 の中で一番スキされました!うれしい✨
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こちらの映画を3週にわたって紹介しています😀
①リリーのすべて
②カランコエの花
③ある少年の告白
④RENT
⑤ムーンライト
⑥君の名前で僕を呼んで
⑦キャロル
⑧わたしはロランス
⑨シングルマン
⑩恋人たち
⑪レター・デイズ
⑫彼らが本気で編むときは、
⑬アバウト・レイ 16歳の決断
⑭キンキーブーツ
⑮ジェンダー・マリアージュ
(すべて邦名、紹介ゾーンでは原題も書きます)
第2弾の今回は、こちらの5つを取り上げます!
⑥君の名前で僕を呼んで
⑦キャロル
⑧わたしはロランス
⑨シングルマン
⑩恋人たち
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君の名前で僕を呼んで/Call me by your name
同性愛系作品でよく出てくる"第三者からの否定"を取っ払い、
エリオとオリバーという2人の人間の恋の行方に
焦点を当て続けられている。
まずは音楽。
自分の気持ちをなかなか表現しないエリオ
その内心を代弁するような切なげで繊細で美しい曲が
本当に最高…。
"お互いを自分の名前で呼び合うシーン"には、
ただ愛してると言うよりも愛を伝えられて、
受け手もそれを感じられる行為だなーなんて。
君の名前で僕を呼んで
僕の名前で君を呼ぶ
なるほど同性なら違和感がないけれど。
自分の中の恋愛=異性って固定観念に気づかされた。
でもそもそも「男(女)らしい名前」って考え自体が無くなる事が一番なのかもしれないと気づかされました。
そして、エリオの父に限らず、エリオの周りで同性愛に対する拒絶を出す人は出てこないし、ここはなんて優しい世界なんだ...と思えた。
現実はそんなにきれいじゃないけれど。
これが当たり前になってほしいなぁと思います。
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キャロル/Carol
1952年、人気作家パトリシア・ハイスミスが別名義で発表しながらも大ベストセラーとなった小説『キャロル』。小説も言葉で表せないほど美しい。
パトリシア・ハイスミスがこの原作をクレア・モーガンという別名義で発表していたことからも、如何に同性愛というテーマに寛容さがない時代だということがうかがえる。
1950年代、多くの国で同性愛は犯罪であり、病気であった。アメリカでは性的趣向を理由に解雇された事例がいくつもあり、そうした時代背景が物語のプロットとなっている。
しかし、それはあくまでこの時代に立っている二人の女性にとってのしがらみとして描かれ、映画はその先に辿り着くことでようやく普遍性を手に入れる。
裕福な人妻キャロルが若いデパートガールのテレーズと女性同士の禁断の愛に落ちて行く過程が美しい、女性の自立と自由、同性愛に対する偏見、男性の支配欲と嫉妬心、母と女の間で揺れる心、階級、経済力、モラルを超えた恋愛。
それだけでなく、自分の心に正直に生きることの難しさと大事さを伝えてくれる作品でした。
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わたしはロランス/Laurence Anyway
30歳の誕生日、国語教師のロランスは恋人のフレッドにある秘密を打ち明ける。
「僕は女になりたい。この体は間違えて生まれてきてしまったんだ」
それを聞いたフレッドはロランスを激しく非難する。2人がこれまでに築いてきたもの、フレッドが愛したものが否定されたように思えたのだ。しかし、ロランスを失うことを恐れたフレッドは、ロランスの最大の理解者、支持者として、一緒に生きていくことを決意する。
そんな2人が、自分らしく生きていくことでたくさんの困難にぶつかっていく様子をかなりの長尺で描かれています。
映像の一つ一つがとても美しい。
美しい描写が好きな人は絶対見たほうがいい。
二人は愛を勝ち取るために戦いをしていると同時に、いや、それ以上に、自分自身の人生とも戦っていた。
その軌跡が映像と相まって、痛くて苦しくて美しい。
愛が全てを変えてくれたらいいのに
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シングルマン/A single man
今回の15作品の中で、個人的には一番おすすめしたい作品です。
恋人のジム(マシュー・グード)を交通事故で失い、失意のジョージ(コリン・ファース)が自殺を決意した日に起こった予期せぬ出来事。
1962年、同性愛が今以上に認められていなかった時代、それを知られることは恐怖以外の何物でもなかった。
同性愛者は価値の転倒を恐れる異性愛者によって、差別の対象と見做されていたからだ。そのため、同性愛者は相手が自分と同じ性的指向を持っているかを見極めるため、慎重に判断していた。それを象徴するように、この作品では、目がクローズアップされ、視線の動きが捉えられている。
「目は口ほどに物を言う」や「目は心の窓」と言われるように、目には隠し切れない真実が映っていた。
大学教授のジョージは最後の講義でいつにも増して熱弁を振るう。
それに感化された教え子のケニー(ニコラス・ホルト)はジョージにアプローチする。二人は言葉以上に目で語り合う。
監督であるトム・フォードはファッション業界で名をあげただけあって、60年代のアメリカの情景やファッション、細部のデザインはさすがとしか言いようがない。主人公ジョージの心情変化を色合いの変化で表現されていたのも印象的だった。
きれいで美しく、濃い性描写もないのは好印象。作品全体を通して美しい雰囲気が流れ続ける。(個人的には駐車場でタバコを吸うシーンが一番好き。たぶんみたらわかります。共感求む)
物語の主題や本質である、ジョージの抱えた愛・苦悩・葛藤・希望etc...は、もっと人生経験を積んでからじゃないと理解しきれないものだった。
節目節目に観たい作品。
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恋人たち
こちらは見た目通り、邦画ですね。
映画好きの知り合いに、おすすめの邦画を聞いたときに教えてもらった作品。
3人の「恋人たち」が主人公。
それぞれがひょんなことから日常を失って、日常のかけがえのなさに気づいていく。
愛情を求めているのに、逆に奪われた人、
今の愛情に飽きてきた人、拒絶された人。
実際にこういう境遇におかれたら、またおかれた人が近くにいたら、
どういう言葉を掛けたらいいのだろうか?
いや、そもそも言葉をかけるべきなのか?
どのように接したらいいのか?
はたまた接するべきではないのか?
そういうことを考えさせられました。
と同時に、それぞれの世界で、日々いろんなことと戦っている人たちがいることを再認識して、見終わった後に「いろいろあるけど、生きていこう」と思えます。
どこかドキュメンタリーを見ているような感覚だったのは、僕たちのまわりに存在しているのではと思えてしまったからだと思う。
あまりにリアルすぎて、しんどいという人もいる気がする。
この作品で監督を務めた橋口亮輔は、
人とのつながりを求めて子どもを作ろうとする女性とゲイカップルの姿を描いた『ハッシュ! 』、何があっても離れない夫婦の十年を描いた『ぐるりのこと。』、そして7年ぶりとなる『恋人たち』も制作しており、どの作品もリアルな心情描写がパンチを利かせている。ぜひ、観てほしい。
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次回の記事で、映画の紹介はラスト。
⑪レター・デイズ
⑫彼らが本気で編むときは、
⑬アバウト・レイ 16歳の決断
⑭キンキーブーツ
⑮ジェンダー・マリアージュ
を紹介していきます!
P.S.
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