相談上手さんからの気づき

突然の電話。

のんくん：もしもし、今時間ある？

僕：あるけど、どしたー？

のんくん：もやもやしたんよ、バーっと話していい？整理したい！

僕：おけ。ちゃんと聞けるようになるまで待って。

ノンセクシャルののんくん（社会人2年目、イベントで知り合った）が電話してきた。彼は本当に相談上手だ。

ちなみにノンセクシャルを簡潔に説明すると「他者に対して性的欲求を抱かないセクシュアリティ」
※もちろん、そのカテゴリーの中にも恋愛感情の濃淡があったり、向く方向が違ったり etc... 本当にケースバイケースです。

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＜目次＞
”理解してもらう”より”同調する”方がはるかに楽
「人と違うこと」すら括ろうとする
だから…

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"理解してもらう"より”同調する”方がはるかに楽

のんくん：ほかの人にさ、”ノンセクシャル”であることを説明するのが、だるいという問題について…

僕：それ、前から言ってるね（笑）

のんくん：話しやすくなった半面、なんだろう。こう、信じてもらえなかったり、わかりにくなったりが多くてさー。

オープンにそれを話している彼の姿はあまり想像できないけど、どれだけ彼にとって負担なのだろうか…

僕：まぁ、付き合いたいけど身体の関係は必要ないってのは、「恋愛＝体の関係もありき」という世間一般からは異端というか…

のんくん：絶食系男子ってことでもういいかーって（笑）

どこか諦めのみえる声と目でそれを言う

僕：バイセクシャルも似たようなことあるなぁ。ゲイセクシャルの人からすると彼女ができたときに逃げたって捉えられたり…逆に、「え、ゲイなんじゃなくて？」って言われたりとか

のんくん：極論だけどさ、みんなパンセクシャルで、その中にアセクシャルとノンセクシャルがあるみたいになれば、くそ楽なのではと思うんだよ…

僕：ほんとに極論だね（笑）

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【用語解説】

パンセクシャル：誰かを好きになるにあたり相手の性を条件としないセクシュアリティ
アセクシャル：他者に対して性的欲求（と恋愛感情）を抱かないセクシュアリティ
ノンセクシャル：他者に対して性的欲求を抱かないセクシュアリティ

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僕：「人と違うこと」ですら、括ろうとするよね。
マイノリティの中でも区別があって、それがマジョリティよりもきつかったり…

「人と違うこと」すら括ろうとする

のんくん：んでもさ、仲いい人くらいにはわかっててほしい。
会社とかにはさ、なにかして欲しいことがあったときに声が挙げられたらいいのかなぁって

僕：めちゃいい考えだと思う！でも、結局説明したいってことやん（笑）

のんくん：それな（笑）結構すぐ解決したわ！ありがとう！

「彼氏がいた＝ゲイセクシャル」とか「彼女がいた＝レズビアン」、「恋愛しない＝アセクシャル」 etc... 

自分自身のことを発信する人が増えたおかげで、LGBT+を含め、いろんな価値観や存在がみられるようになった。
と同時に、それを自分の周りに勝手に当てはめて括る人が現れるようになった。

のんくんもそうだし、僕もそうだし、「なんだかしっくりこない」ときがある。その用語だけで、その人は語れない。

人ごとに用語の受け入れ方も生活スタイルも好きなものも嫌いなものも本当に違う。
その一つ一つに大きな枠組み（国・地方自治体etc...）で沿うのは難しいけれど、小さな枠組み（会社・近所 etc...）ではきっと寄り添うことができる。

だから…

僕：この話をさ、記事にしてもよい？

のんくん：願ったりかなったり（笑）

僕：やった✨では、総括していただいて…

のんくん：ハードル高（笑）えー、わかった。
なんか”声を挙げる”って難しいこととか大きいことのように感じるけど、「僕はこうなんだ」って、友達からでいいから言えるようになる！
ということで、まとまってますか？（笑）

僕：大変良い！さすが、社会人（笑）

そう、難しいことじゃない。

大きな範囲に伝えることが正義になりつつある現代だけど、
もっと小さな範囲でいいから「あなたのこと聞かせて」「私はこうだ」って伝えることがなににおいても大事なんじゃないか
と感じられた10分間だった。

Gradation.Ink.もそういう場所になっていけたらなぁ。

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