ジェンダーは多元論
<目次>
◇初めに
◇ノンバイナリージェンダーとは?
◇ノンバイナリージェンダーとトランスジェンダー
◇ノンバイナリージェンダーとの関わり方
◇初めに
性別は一般的に男性と女性で区別されます。
しかし、それは生物学上の話で、性別認識であるジェンダーは、本来、自分自身が決めるものです。生物学上の性別に沿ってもいいし、反対だってかまいません。
そんななか、いま注目されているのは、女性、もしくは男性どちらにも分類されないノンバイナリージェンダー(non-binary gender)という存在。
今回はそんな、ノンバイナリージェンダー(non-binary gender)を紹介していきます。
◇ノンバイナリージェンダーとは?
ノンバイナリージェンダーとは、自身のジェンダーを男性、女性のどちらかに限定しないもの。男性、女性の両方が混ざり合っているように感じたり、男性と女性の中間にいるように感じたり、もしくはもっと違うものを感じたり……といういわゆる第3の性のことをいいます。
Xジェンダー、ジェンダー不適合、ジェンダー・エクスパンシブ(gender expansive)、ジェンダー・オーサム(gender awesome)など、さまざまに呼称されたりします。
※どの呼称を使うのかは個人の主観であり、このようなワードを使う際には十分注意しましょう。
◇ノンバイナリージェンダーとトランスジェンダー
ノンバイナリージェンダーと間違いやすいのが、トランスジェンダー。でもこの2つ、似ているようで実は全く違います。
トランスジェンダーは"普通、生まれた時とは別の性別を望む"こと。
ノンバイナリージェンダーの方は、“身体と心が必ずしも別の性別というわけではなく、男性でも女性でもない”
そのため、ノンバイナリージェンダーの方が、トランスジェンダーに含まれるとは限らず、今はまだノンバイナリージェンダーの意味がきちんと定義されていないため間違えやすいです。
当人たちにとっては“全く違う”別の意味合いを持ちます。
◇ノンバイナリージェンダーとの関わり方
世界の歴史を振り返ると、ふたつ以上の性別が存在することが社会的に認識され、受け入れられ、リスペクトされてきた事例はあります。
ナバホ族などのネイティブアメリカン、ニュージーランドのマオリ族
オーストラリアの先住民
といった例が挙げられます。
ノンバイナリージェンダーの概念は以前から世界的に存在してきた。しかし、ノンバイナリージェンダーという言葉自体は比較的新しいものだという。
ノンバイナリージェンダーという概念は広がりつつある今だからこそ、勝手に友達をノンバイナリージェンダーと決めつけたり、彼らに何でも質問したりするのはマナー違反です。
では彼らに会った時、どんなことを聞けばいいのでしょうか?
それは「私は自分に対してHe(彼)を使っているけど、あなたは?」と、代名詞を聞くこと。
格好が男性っぽいからHe(彼)、女性っぽいからShe(彼女)と勝手に使ってしまっては、結局見た目で判断していることになります。
だからこそ「あなたは自分自身をどう呼んでる?」と聞くのが最低限のマナーです。
最近ではHe(彼)、She(彼女)のほかに、They(彼ら)という代名詞を使うことを推奨する活動が促進されつつあります。
性の多様化が進んでいる今だからこそ、見た目や仕草だけで性別を決めつけしてまうのは、もはやタブーになりつつあります。
そして全ての人が男性、女性どちらかに分かれるわけではないということを、この機会にしっかり覚えましょう。