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ひとつ失えばひとつ手に入るという話

楽しみにしていた観劇の予定が関係者のコロナ感染で中止となった。
何度か体験していても、やっぱり悲しい。悲しいけれどどうしようもない。

さて、空いた1日をどう過ごすか。

というわけで、まずNose Shopに行ってきた。
以前、有楽町店には行ったことがあるが、ランチを挟んで午後から行く予定の三菱一号館美術館へのルートを考えて今回は丸の内店に行ってみた。
お目当てのLaboratorio Olfattivo オードパルファムキット 21種をまずおさえ、知りたかったウードの香りをThe House of Oud クロップ 2021で体験させてもらった。

その後、店員さんとひとしきり香水談義をした。
若い男性で、物静かではあったがポンと話題を振るとポンと返ってくる、そして楽しそうに香水を語る目がとてもキラキラして素敵だった。
好きなものを語っている人って良いよね。

その店員さんが「少しクラシカルではありますが、お客様の雰囲気にはこれがお似合いかと」と言って手に取ったフラスコはHoubigant ケルク フルール ロリジナル。
嗅いだ瞬間にすぐにわかった。

あの香水と同じ匂いがする!

それを伝えようとする寸前に店員さんは言った。
「これはアルデヒドが入っていて…」
そう、アルデヒドと言えばシャネルN°5。ケルク フルール ロリジナルにはそのアルデヒドの香りがした。
私の嗅覚と記憶、少しずつ良くなってるぞ。知らんけど。

少し前に「N°5にアルデヒドが使われたのは革命的だったのか?」という問いに「以前にも使われていたがN°5の場合はoverdozeなのだ」と教えていただいたことがあった。なるほど、点と点が繋がった。
アルデヒドの使用はケルク フルール ロリジナルが先だったのだ。

しかしながら、高い…とにかく高い…ミュージカルのS席2回分だ…
あー、無理と思った直後、店員さんがどや顔(風)に言った。

「ケルク フルール ロリジナルも入っている限定ミニ香水キットがあります!」

な、な、なんですとーーーっ!!!

そして私はニコニコとお会計。
合計額が規定に達したので更にお土産がついて、はぁ~なんて幸せ…

こうして人は沼深く入っていくんだな。

いや、でも、ほら、ねっ!
チケットは払い戻しになったけど、それと同じくらいの良いものが手に入ったでしょ?
失うことを恐れる必要はないんだよね。


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