必要なものと、美しいもの以外は部屋に置いてはならない
地元の百貨店に行った。
数日前に、ジュエリーショップのPOPUPがあるとメールが届いていて、せっかくだから見せていただこうと、必要なものを買いに行く前に立ち寄った。
どれも個性的で、美しく、大手のシンプルなジュエリーとは一味違った商品がキラキラと並べられていた。
私は声をかけてくださった販売員に、「買えないんですけど、目の保養をさせてください」と言い、ショーケースの中のジュエリーを見せていただいた。
その中に、とても目を引くリングがあった。
メレダイヤ(小粒石)に囲まれたグレーのカラーダイヤと、イエローのカラーダイヤが、らせん状にセットしてあるものだ。
どちらもダイヤもくすんだカラーで、ダイヤモンドらしい透明感ないものの、他の色石にはない輝きと野生の強さとプライドを保っていた。
おそらく希少性という意味では、それほどでもないと思われるが、本当に美しいなと感じた。
ただし、衝動買いする値段ではない。
午前中に買う予定だったものを買い、ランチを挟んで、午後もまた買う予定だったものを買い、少し時間を置いてから例のPOPUPに戻った。
他のジュエリーもたくさん見せていただいた。
色のキレイなもの、スタイリッシュなもの、引っ掛かりの気にならないもの、どれも素敵で「迷いますね」などと言いつつ、私の中ではやはり一目惚れしたリングしかなかった。時間をかけて衝動買いをしようと思った。
そのブランドは、都内に工房を抱えていて、1つ1つ職人が手作りしている。
量産できるようなタイプのデザインもあるが、私は色石を使ったジュエリーにとても惹かれた。
色石というのは、そもそも1つとして同じものはないが、大手ブランドなら規格通りにカットされてしまうだろう。
そのブランドでは、いびつなものはいびつなまま、石が枠の形を決めている。ジャストサイズの服を着せてもらった石はたいそう喜んでいる。
私は石の波動だとかパワーだとかはわからないが、理屈を超えた美しさをそのリングに感じた。
今日の記事は、結局衝動買いした話にすぎない。オチがなくてすみません。
ただ、どこかで読んだ「必要なものと、美しいもの以外は部屋に置いてはならない」という一言が、今私の頭の中をグルグルしている。