捨て下手を捨てる

私の部屋は8畳あり、収納場所も十分にある。
しかし、基本的にモノが多いため、ごちゃごちゃしている。
外出する日や入浴以外の時間をベッドで過ごさねばならないため、すぐ使うもの・特別に好きなものは手元に置いてあるが、面積が限られるのですぐに空間が埋まってしまう。
おまけに子供の頃から気づけば枕元いっぱいに本を積んでしまう片づけ下手で、さすがに今は枕元にモノを積むことはないけれど、モノが取りだしにくくてイライラしたり、取りだすのが面倒になって使用を諦めてしまうことがある。

昨日GINZA SIXでとても素敵なインテリアショップを見つけた。
店内に入ると正面奥にLABORATORIO OLFATTIVOのディフューザーがあり、香りを大きく吸い込みながら、ボトルのいでたちをじっと眺めた。

その後更に奥に入ると、透明感のあるやわらかな光を放つ照明器具がいくつか置いてあった。どれも手のひらに収まるほどの小さなもので、私の身の回りの狭い空間にも置けそうだった。

じっと見ていると販売員が寄ってきて、店内の照明が遮られる場所にその小さな照明器具を置いて見せてくれた。
ガラスを削り出しているそうで、細かなカットが施されていた。そのファセットから放たれる光は小粒のダイヤモンドがキラッと輝く瞬間に似て、派手派手しくなく、上品に、そして優しくピュアな輝きを放っていた。

欲しいと思ったが買えなかった。
30mlで2万円もする香水はパッと変えるのに、心を捉えたその小さなガラスの照明器具は買うことが出来なかった。
値段ではなく、今の私の部屋にはふさわしくないと思った。もっといえば、今の私にはふさわしくないと思った。

何を捨てるかが重要なんだよ

ある人の言葉が脳裏をかすめる。

断捨離は止めたが、私の魂レベルがステップアップするためには、モノを厳選する必要はあるかもしれない。

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