私が発信する理由(医学部〜産婦人科と決めるまで)
文章を書くのは苦手…ですが、そんな私が文章を書いてみたいと思います。
それはある1つの思いのために。。
『不妊治療で苦しむ人が1人でも減って欲しい』
HPの自己紹介だけを見ても、なぜ私がこんなにSNS・ファッション雑誌・女性誌・新聞で妊活や生理や卵子凍結について発信しているのかが理解してもらえないのではと思い、noteを始めました。
ただの出たがりか、、と思われるかもしれないのですが、正直なところ私は誰かが他に同じ発信をしてくれるのであればやって欲しいと思っていました。
(実は今でも少し思っています)
私の生い立ちに振り返り、ここに至るまでのターニングポイントをお伝えしています。
第一弾(桜蔭〜医学部まで)はこちら
医学部入学後
19歳で医学部に入学し、大学1年目は必ず入らなければならない寮生活だった。
部屋は2人部屋で、2段ベッドで暮らす。同じ部屋の住人は必ずスポーツ健康学部で世界大会などにも行くアスリート。私の部屋の相方(ルーミー)もスポーツで世界大会に行っていた。寝る、起きる、食事を共にする1年間は濃厚で、今でも仲が良い。週末は実家に帰っても良いのだが、遠方の子は寮に留まる事が多かった。
私は都内の割と華やかな大学1年生を一度味わったものだから、喧騒を離れた寮生活のギャップに驚いたが、スポーツ一筋で真面目に生活しているメンバーを本当に尊敬した。何事も1番は本当に大変だし、日々の努力が必須。このシステムがない限り出会えなかったであろうメンバーが頑張る姿を見ては、自分も頑張ろうと思えた。2年目からは都内の大学に通う生活がスタートするため、医学部生は寮から離れる。
医学部の実際
医学部には部活という制度がある。
私が入学した頃は医学部に入るとどこかの部活に入る人が殆どで、部活の繋がりで全てが出来ていると言っても過言ではない。試験の過去問、ポリクリ中の口頭諮問の内容など部活で回ってくる情報は多岐に渡る。
私の親は医者ではないし、仮面浪人さらに私立の医学部に入学したものだから自分の生活費くらいはバイトをしようと思っていた。早稲田ではバイトをする事が当たり前だったから、そのつもりでいたが部活をすると中々難しいのでサッカー部マネージャー&ダンス同好会に入部した。
部活というのは週に3-4日は部活動、夏に合宿1週間、東医体という大会1週間、春や秋にも毎週末大会というような感じで一般の大学でいうと本気の運動部だ。ただマネージャーであれば、必ず全てに参加しなくてはならないわけではない。私には何の部活にも入らないという勇気もなかった。
サークル的なものは殆どなかったが、ダンス同好会は先輩と立ち上げて細々と活動していた。
医学部は部活動に加えて、日々の勉強がもちろんあるのでバイトは出来ても週に1-2回、家庭教師くらいという人が多いと思う。にも関わらず、大会の度に遠征費がかかり、夏合宿代などで毎年夏に10万以上の金額が飛ぶので自分で生活費の全てを出しながら部活をできる人はほぼいないのではないかと思う。基本的に低学年には奢る制度もあり、まだ稼いでいるわけではないのに高学年ほど食事代がかかるようになる。特に4年生以降は次の見出しでお伝えするポリクリという研修システムがある事で終了時間が読めずに中々バイトも入れる事が出来なくなってくる。
もしお子さんを医学部に入れたいと思っている方がいましたら、入ってからもある程度の生活費がかかることは考えた方が良いと思う。
産婦人科と決めるまで
医学部4年生の後半では、ポリクリという大学病院を上級医の後ろについて回る研修がスタートした。
ポリクリではまず上級医に『何部?』と聞かれる。
『〇〇部です』と答えるとその部出身の先生達を紹介してもらい話を聞かせてもらったり、ご飯に連れていってもらうという事がある。部活という制度がここで重要性を増す印象だ。
そこで始めの方に回った産婦人科で出産を見た時に
『やはりここで働きたい』
と思うようになった。元々遺伝に興味があったので、がん遺伝子にも関われて出生前診断もある産婦人科は興味のある科の一つだった。
よく、病院で『おめでとう』が言えるのは産婦人科だけと言われるが、私が感銘を受けたのは何よりも出産をした直後の夫婦の顔だった。安堵に満ちた表情と赤ちゃんを2人で覗き込む様子を見る事が嬉しかった。
産婦人科は基本的に激務な病院が多い。出産は24時間だから待ってはくれないし、いつ何があるかわからない。一瞬で1L(人間の体の1/4の血液量)の出血をすることもあり、緊急対応が必須だ。
産科以外にも、婦人科ではがんの方の手術や腹腔鏡手術、ロボット手術、不妊治療など手技も多岐に渡る。
それでもあの表情が忘れられず、その後も2年間色々な科を回るも医学部卒業時にはほぼ産婦人科医になると決めていた。
医学部〜産婦人科と決めるまではこちらとさせていただきます。
次回初期研修〜産婦人科医についてお伝えします。note記事では私のパーソナリティや原動力を知って頂けると嬉しいなと思って記事を書いています。また、卵子凍結や妊活、婦人科の病気についての論文やガイドラインの内容について記載していきます。
グレイス杉山クリニックSHIBUYA院長 岡田有香
↓↓
クリニックはこちら