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キモチイイコト

わたしには、あまり趣味といえるようなものがない。
昔は読書が好きだったけれど、妊娠を機に遠ざかってしまった。

純粋な「好き」ってなんだろう。
とすると、キモチイイコトかなと思う。

セックスとか、フェイシャルレメディ®とか。
このふたつを並べていいのか?
不意に頭の隅を掠めるものの、わたしの中で両者はかなり近しい位置にある。
ふと、「キモチイイ」について語りたい欲が出てきてしまった。

「気持ちいい」には少なくとも2種類ある。

・ドーパミン系
 激しい。一気に駆け上がる感じ。男性の射精的なもの。
・オキシトシン系
 緩やかで持続性、連続性がある。女性の奥イキ的なもの。

わたしのいう「キモチイイ」は後者。
前者も好きだけど、どっちかを選ぶなら確実に後者。

でも、以前は違った。
変わったのは、今の彼とするようになってからだ。
彼は男性としては少数派なのではないかと思う。
射精に囚われない。

している間、わたしは彼に包まれてひとりでいるように感じる。
空に放り出されて浮いたように感じたり
なぜか悲しくなって急に泣き出してしまったり
ふわふわの雲の中で寝ているような感覚になったり
どこかを甘くひっかかれてバイオリンのような音を出したり
あたたかい温泉に揺蕩っているような感じがする。
包まれているのに、縛られてはいない。
そんな風に感じながら、多分数十回は達している。
正直いって、どこをどう触られているか全然覚えていないしよくわからない。
途中、ただハグしているだけの時もある。

彼は、わたしを解放することが目的なのだ、という。

だから、自分のことは気にしなくていい。
何かをしてあげなくちゃとか思わなくていい。
ただ、気持ちよくなっていればいい。
こどもみたいでいい。
求めるだけでいい。
不思議に思ったわたしが、
それだと、あなたのメリットがなくない?というと、
メリットとかギブアンドテイクとか、そんなんじゃないんだ
という。

じゃあなんなのだろうか。
いまだによくわからない。

それはさておき。
ここで得られる気持ちよさはフェイシャルレメディ®にも通ずる。
どこまでもどこまでもどこまでも自分がゆるまった先にふわっとなる瞬間がくる。
それは地平線みたいに遠くまでどこまでも続いている、振動。

その先、ブワッと湧き出てくる。
どこからかわからない。
滔々と、愛が湧き出てくる。
今までにはなかった、愛の泉がそこにある。

愛の泉?
なんだそれは。
そう思うのだけれど、そうとしか表現できないものなのだ。

彼にもらったこれに気づいたのと、フェイシャルレメディ®に出会ったのはほぼ同時だった。

たぶん、わたしが目指しているのはこれを表現して誰かと分かち合うことなんだと思う。


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