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執着を紐解く
今回は対人関係に於ける『 嫉妬 』や『 妬み 』に、ついてお話します。
あなたは”嫉妬”や”妬み”の言葉をどのようにに捉えていますか?
”醜い感情” ですか?
”卑屈な感情” ですか?
そんな”醜い感情”は自分には無い物として思いたいですか?
一般的に”嫉妬”という感情は、
・自分の物として所有したいという欲求【ステータス】
・誰かと比べてしまう習慣【劣等感】
・何かを失う恐怖【虚無感】
によって引き起こされます。
この”嫉妬”や”妬み”は人間の感情の中で非常に強く、日々の行動を制限します。
私たちは、人や仕事、物、そして自分の未来の姿ついても理想の形を手に入れたいと願い生きています。
この強い『独占欲求』がこれらを手にしていて失いそうになった時、またはその可能性が薄くなった時に
”嫉妬”や”執着”を呼び起こします。
あなたが『本当に好きなもの』や『絶対に手放したくない』と感じるもの、それを『持っている人を羨ましいと思うもの』はなんでしょうか?
少し時間をとって、想像してみてください。
では、それを『 誰かに奪われる 』と想像してみてください。
『嫌だ。』
『手離したくない。』
という気持ちが湧き上がってきますか?
もしかしたら、あなたはこの物自体ではなく、これを”手に入れるまでのプロセス”に執着があるのかもしれません。
努力し、手に入れた、あなたにとっては挑戦の象徴なのかもしれません。
あなたはなぜ、それを手放したくないと思うのでしょうか?
少し、ここで手を止めて考えてみてください。
それが報われなければ、これまでのあなたの努力が無駄になってしまうからですか?
それがあなたを向上させるステータスとなるからですか?
あなたの人生に於いて必要だと運命的に感じているからですか?
今の”独占欲”はあなたの体にどの様な影響を与えていますか?
息苦しさ、鼓動の高鳴り、怒り、苛立ち、やるせなさ、無気力感
それでもまだ、あなたはそのアイテムがどうしても必要だと感じますか?
あなたの人生の幸福は、そのアイテムを手に入れること、そのものですか?
それと出逢うまでのあなたには、別の人生の理想図があり、それに向けたプロセスがあったはずです。
その過程で追い求めたものがあったのではないでしょうか?
それを見失った、またはうまくいかなかったが故に、新しい希望や理想として、今の手放せないアイテムをコンプリートする事を掲げてはいませんか?
この過程は、決して悪いことではありません。
自然な摂理です。
ただ、この過程で自身を振り返り、今がその叶わなかった蟠りの「擦り付けになってはいないか?」と、問いかけることで、
”執着や妬みの呪縛から解放される”ためのいとぐちとなります。
そのものに情熱を捧ぐ、様々な理由があるなかで、
振り返っても改めて、硬く”これは手放したくない”と感じるのなら、
では、あなたがつけた、理由も意味も取っ払って、
”そのもの自体を純粋に見つめることができているのでしょうか?”
あなたが心強く心惹かれる、そのものに対して、
”所有欲”や”執着”に支配されるとこなく、
改めて、客観的に、
そのものの存在の『 美しさ 』を愛でることができていますか?
そう確信できるのであれば、
あなたの人生のなかで出会い、強く心惹かれた、
その尊い存在は代替えのできない貴重な宝物です。
出会えた事に、深く感謝しましょう。
この世界には何一つとして、私たちの所有物などありません。
時が流れ、世界が流れゆくように、
永遠に私たちが所有できるものなどないのです。
少し厳しい言い方になってしまったかもしれません
私がこの度お伝えしたのは、嫉妬や妬みの呪縛に苦しむ人が解放され、より心地良く生きるためのお話です。
嫉妬や妬みは時に、自身の向上の糧となり立ち向かう武器にもなります。
決してこの感情を嫌う事なく、ご自身の心を紐解き、真相を見いだしてください。
最後に、改めてお聞きします、
あなたの人生に於いて、
決して手放したくないもの、
側にあると幸福になる物はなんですか?