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黒歴史暴露大会

「愛ってなんなんでしょうね」

大人気ドラマおっさんずラブの春田みたいなセリフがそのまま私の口から出てた。

昨日も、とても寒い夜だった。
しんと静まり返った住宅街にあるカフェは、カレーがウリらしい。

メニューは4種類のカレーとお酒とシフォンケーキのみで、朝からおなかを壊してたわたしはホットのチャイティー、彼は和風チキンカレーとアッサムティーを頼んで寒そうに手を擦り合わせていた。

待ち合わせ30分前に送ってきた彼の小さなひとことが、私の不安をかきたてて

会った瞬間に「なんであんなこと言ったのか知りたい」と言ってしまった。

なんなら待ち合わせ場所の駅の改札で解散するつもりで、化粧ポーチも持たずに来てしまった私。

誤解だったと彼は誤って「男性不信になってるんですね。とりあえず一旦お店に入りましょう」と入ったのがカフェだった。

相変わらず高い身長、広い肩幅と、がっしりした腕、タレ目。くしゃくしゃに笑った顔はかわいいけど、不信感MAXな私は冷たい態度しか取れない。

料理を待ちながら、なぜこんなに自分が不安に感じるのか説明したら

親身に聞いてくれた。

そしていつのまにかお互いに黒歴史暴露大会になった。

彼が話しながら泣き出したから「マッサージしてあげる、わたしにできるのこれくらいだから」と手を揉んであげたら彼はすごく嬉しそうに笑ってた。

わたしの不安を感じる理由はよくわかったから、時間がかかっても向き合っていきたいって言ってくれて、ひとまず安心したけど

恋愛が始まる前のハラハラ感をわたしは全然楽しめない。どうやって人を信頼したらいいかわからないんだ。友情関係なら気にならないのに、恋愛になると途端にわからなくなる。

そしてやっぱり、恋愛になると自分がどうしたいんだっけ・・・って気持ちがわからない。見捨てられないように必死になるばかりで、反射的に相手の顔色を伺ってしまう。

でもわたしがポンコツなように、周りだってポンコツなところは少なからずあるわけで。

恋愛は迷惑をかけあうもの。それでも一緒にいたい者同士がするもの。

ポンコツに向き合ってくれるんなら、それだけでも十分ありがたいし

自分の気持ちがわからないことに気づけただけでもえらい。



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