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公平性と包括性を組織文化に育てる仕組みは

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。質問に答えることで自ら気づき、改善を繰り返していくことで、現在と未来の成功を確実なものにしていきます。

 5.2 働き手のエンゲージメントでは、すべての働き手が効果的かつ最高の能力で貢献することを可能にし、それを促すために、働き手のパフォーマンスを管理し、すべての働き手メンバーの能力を開発するための仕組みについて尋ねます。

 組織文化をどのように育成しているかを尋ねます。

(3)オープンなコミュニケーション、高いパフォーマンス、およびエンゲージメントの高い働き手によって特徴づけられた組織文化をどのように育成していますか。
(Baldrige Excellence Builder, p11より。翻訳筆者)

 組織文化を特徴づけるものがいくつか示されました。
・オープンなコミュニケーション
・高いパフォーマンス
・エンゲージメントの高い働き手

 あなたの組織では、こうした組織文化をどのように強化していますか。
 こうした組織文化が、
・ビジョンと価値観をサポートし、
・公平性と包括性を推し進め、
・多様なアイデア、文化、および働き手の考え方から良い影響を受けること
をどのように確実にしていますか。
 そして、どのように働き手が力を発揮するようにしていますか。

 公平性包括性を推し進めることは、2021-2022年版から入ってきた新しい要件です。

 成功する組織には、働き手、パートナー、協力者の、多様な背景や特性、知識、スキル、創造性、および行動の動機を活用する、公平性包括性の文化があります。
 公平性(equity)を促進するということは、すべての顧客と働き手が公平に(fairly)扱われ、すべての働き手が潜在能力を最大限に発揮できるようにすることを意味します。包括性(inclusion)とは、参加を後押しし、帰属意識を高めることを指します。公平で包括的な職場環境は、働き手の満足とエンゲージメントを高め、多様性を持つ働き手から得られる組織のパフォーマンスへの恩恵を最大化します。
 このような職場環境は、すべての働き手一人ひとりの帰属意識を育みます。

 組織は、
・戦略および働き手の計画立案によって示されるコミットメント、
・組織風土と文化、
・働き手の採用、維持、および報酬、
・働き手の学習と能力開発
の4つの領域で、多様性、公平性、および包括性のための環境を促進できます。

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 ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。


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