まずはここから・・・仕事の質を測る
もしあなたが組織のリーダーならば、次のように自問してみてください。
① 部下たちは、自分たちの仕事の質を測定する方法を知っていますか?
② 部下たちは、この情報を使用して、彼らの業務を改善していますか?
③ 部下たちは、自分の業務で使用している測定値が、組織の改善の全体的な測定値にどのように適合しているかを知っていますか?
もしあなたが組織のメンバーならば、次のように自問してみてください。
① 私は、自分の仕事の質を測定する方法を知っていますか?
② 私は、この情報を使用して、自分の業務を改善していますか?
③ 私は、自分の業務で使用している測定値が、組織の改善の全体的な測定値にどのように適合しているかを知っていますか?
答えが「ノー」なら、そこから改善が始まります。
測定、分析、とそれに基づく改善は、ボルドリッジの核となる価値観と概念の「事実に基づくマネジメント」の基本となるものです。
パフォーマンスの測定は、業務単位や、主要なプロセス単位、部門単位あるいは組織レベルで、組織の進むべき方向とそのための経営資源の活用を決定したり整合性を持たせたりする際に、事実に基づいて意思決定を行うために用います。
働き手一人ひとりの業務については、その業務の「質」を測定して、その結果から業務やその成果の改善・向上に結び付けます。
働き手一人ひとりでなくチームで業務を行うことが基本的な業務単位や組織では、この質問にチームとして回答します。
業務の質は、例えば、目的とどの程度合致しているか、期待された要求事項や仕様を満たしているか、かかった時間や使用した資源は適切か、成果物にエラーやバグはないか、規制や法令に準拠したものか、など様々な観点で測定できます。
業務の質を何で測定するか、その評価尺度及び指標は、業務の目的に沿って決定します。そしてその評価尺度及び指標やその測定値は、組織のパフォーマンスの測定に用いている評価尺度や指標と一貫性・整合性を持っていることが求められます。
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、「4測定、分析、ナレッジマネジメント 4.1 組織のパフォーマンスの測定、分析、および改善」の審査基準(質問集)の中で、これらのことをもう少し細かく質問しています。
そして、その回答を評価し、強みを特定し改善の機会を見つけ、改善に取り組みます。
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーは日本語で読めます。
「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。
下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。