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ビジョンの位置づけ

 ボルドリッジにおけるビジョンの位置づけを確認します。

 ビジョンとは、組織が望む将来の状態。組織がどの方向に行こうとしているのか、どんな姿になろうとしているのか、あるいは、将来においてどのような組織であると認められたいのかを表すものです。
 ボルドリッジが目指しているのは、継続的な改善とイノベーションによって起こる、ワクワクする未来です。
 ボルドリッジの「核となる価値観と概念」のひとつ「将来を見据えたリーダーシップ」は、組織のビジョンを示すことから始まる、ボルドリッジが目指す組織のリーダーの役割を示しています。

将来を見据えたリーダーシップ(Visionary Leadership)
組織のリーダーは、組織のビジョンを設定し、顧客に焦点を当て、明確で目に見える組織の価値観と倫理観を示し、働き手に高い期待を設定します。

 リーダーに求められるのは
(1)ビジョンを設定する
(2)顧客に焦点を当てる
(3)組織の価値観と倫理観を行動で示す
(4)働き手に高い期待を設定する

 ここで重要なのは、「ビジョン」「価値観」「期待」は、リーダーの意志・想いだけで決まるのでなく、働き手(従業員)やパートナー、お客様、株主、地域社会などすべてのステークホルダーのニーズとバランスされていることです。

 その上で、組織・働き手の知識や能力を育成・開発し、イノベーションを促し、リスクを管理し、卓越した業績をあげ、組織の持続的な成功を確実なものとするために、
(5)戦略、仕組み(system)、方法(methods)を創出する
 これら「価値観」および「戦略」が、組織のすべての活動、意思決定の規範となります(そうあることが大切です)。

 ボルドリッジでは、こうしたあるべき姿を示し、それに対して、現在どういう状態であるかを自身で評価して、改善点を見つけ、改善をすすめていくことによって、その姿に近づいていきます。

 「将来を見据えたリーダーシップ」が示すこれら(1)~(5)の5つのリーダーの役割については、項を改めて詳しくみて行きます。

出典:ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】、及び、Baldrige Excellence Framework 2021-2022, BPEP, 2021。

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 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトから無償でダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。




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