サプライチェーンの回復⼒
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク(以下、ボルドリッジ)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジは2年ごとに改訂されており、1月に2023-2024年版が発刊されました。
ボルドリッジ2023-2024年版では、「今日の組織が直面している主要な概念および重要な問題」として次の項目を挙げています。これらはボルドリッジ審査基準を構成する7つのカテゴリ全体に織り込まれています。
そのひとつに、サプライチェーンの回復⼒があります。
組織の俊敏性と回復⼒は、組織の運営を成功させるために不可⽋です。効率的なサプライネットワークは、両⽅を強化します。
サプライネットワークは、製品やサービスの⽣産と顧客への提供、および販売後のサポートの提供に関わる外部の組織体で構成されます。組織によっては、これらの組織体はチェーンを形成し、ある組織体が別の組織体を直接供給します。
サプライネットワークという用語は、俊敏性、回復力、および価値創造を強化し、組織がさまざまな情報、材料、製品・サービスを活用できるようにした、サプライチェーンの進化・成熟したものを表しています。
このようにサプライネットワーク管理に焦点を当てることは、組織のパフォーマンスを向上させ、その戦略⽬標をサポートし、顧客やその他の利害関係者の満⾜度を⾼め ることを⽬的としています。
ボルドリッジ審査基準では、サプライネットワークの管理は、運⽤効率の範囲内で対処する領域です。ボルドリッジ審査基準は、連携とコラボレーショ ンを促進し、リスクを軽減し、俊敏性と回復⼒を確保し、パフォーマンスを測定・評価し、倫理的な⾏動を要求・促進し、戦略を強化し、セキュリティとサイバーセキュリティの役割と責任を確保するために、サプライヤーに焦点を当てています。
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サプライネットワークという用語は、サプライチェーンの進化形として2019-2020年版から登場しました。(直訳すれば「供給網」となり、これはすでに日本では使われていた用語です。)
2023-2024年版では、それにレジリエンス(回復力)の概念が追加されました。
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ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークで、組織の変革と改善を支援します。
ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの日本語版はありませんが、その要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。