イノベーションのフレームワーク
「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」は特に「業務の有効性と効率性」を基軸にした「内部統制」の有効性を診断する評価基準です。この評価基準を活用した内部統制の仕組みづくりでは、内部統制に関わる組織経営のプロセスを8つの側面(カテゴリ)に分けて、具体的に仕組みに落とし込んでいく方法をとっています。
内部統制評価基準の8つのカテゴリーの7つ目は、7.環境変化に合わせたイノベーションの実現です。
この中身に入る前に、イノベーションのフレームワークについて、確認しておきます。
一昨年2019年夏に、ISO(国際標準化機構)からイノベーション・マネジメントシステムのガイダンス規格、ISO56002が出されました。組織としてイノベーションを生み出すための仕組みのガイドです。それを受けて、日本でも経済産業省からこのイノベーション・マネジメントシステム活用の手引書が発刊されました。
ボルドリッジでは、2000年の改訂から「イノベーションに取り組む(managing for innovation)」ことが経営にとって大切な指導原理の一つに加えられました。
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークを活用して組織力を向上することで、イノベーションが経営の重要なツールとなっている組織、すなわち計画的にイノベーションを起こせる組織になることができます。
イノベーションとは、利害関係者のために新しい価値を創造するという目的をもって、意味のある変更を加えて、組織の製品、サービス、プログラム、プロセス、業務運用、あるいは、ビジネスモデルを改善することです。(ボルドリッジの主要用語集における定義)(ここで「改善」は improve の訳語です。)
利害関係者のために新しい価値を創造する、という目的は重要です。
「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」のカテゴリー7.環境変化に合わせたイノベーションの実現がベースとしているのは、2014年にITコーディネータ協会(ITCA)監修で出版された「プロセスで解き明かすイノベーション」(日経BP社、,2014)です。
組織としてイノベーションを起こすことができる経営のあり方を、基本姿勢とプロセスの面から解説したものです。ISOの規格よりずっと以前に日本発のイノベーション経営プロセスガイドラインが出ていました。
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内部統制評価基準改訂版「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」については、NPO法人内部統制評価機構のウェブサイトをご覧ください。
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ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の経営フレームワークです。
筆者らが翻訳した、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。
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