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ボルドリッジに学ぶ~「最先端」のワケ

ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、2年に一度見直しが行われ、その都度、有効と認められた「最先端(the leading edge)」の経営の実践を取り入れて進化してきました。

最新の2019-2020年版のボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、ビジネスエコシステム組織文化供給網、およびサイバーセキュリティに対する組織の意識を高めることに新たに着目しました。

ビジネスエコシステムは、複数の業界に亙る国内の、時には海外も含めた相互に関連する組織からなるシステムで、相互依存型の協働のネットワークを構成しています。そこには、従来のパートナーや協働者だけでなく、競合他社、業界外の組織、地域社会、顧客なども含まれます。
組織の成長は、そのエコシステムの集合的な成長および将来に備える能力に依存する場合があります。また、さまざまな業界の組織から競争が発生しているため、そのエコシステムを介して新しい今までにない製品・サービスを提供できるようになり、競合他社との差別化につながる可能性があります。

組織文化は新しい概念ではありませんが、製品やサービスだけでなく、組織風土・文化が、お客様や社会、働き手のエンゲージメントに大きく影響することが認識されるようになってきました。環境や自然保護に対する関与、人権や人種差別に対する取り組みなどが、その組織とつきあうかどうかの判断基準になってきています。

供給網(supply network)は、サプライネットワークと呼んだほうがわかりやすいかもしれません。それは、サプライチェーンの拡張だからです。サプライチェーンは、原材料の段階から製品やサービスが消費者の手に届くまでのすべてのプロセスのつながりで、直線的なイメージがありましたが、インターネット活用の進展などで、それを構成する要素が複雑に絡み合うようになって来ました。例えば、amazon.com は、書籍の販売店でしたが、マーケットプレイスでは他の販売店(以前の概念では競合他社)や個人のお客様も販売者として参加できるようになっています。

サイバーセキュリティも、ボルドリッジには2015-2016年版から登場していますが、お客様の個人情報の保護なども含め、その取り組みが必要不可欠なものとなってきており、意識づけの強化が求めらています。

このようにその時々のあるいはそのフレームワークが有効である次の2年間で重要となることが見込まれる事項を、改訂のごとにで取り込んで来ています。

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