【ラブコイン】第7話 手紙
数日後、私は美咲から手紙を受け取った。封を開けると、美咲の綺麗な字で書かれたメッセージが目に入った。
「百合子へ、
すごく迷ったけれど、結局この手紙を書くことにした。実は私、エルのことが好きだった。でも、癌が進行していて、もう長くないことを知っている。だから、エルに自分の気持ちを伝えることはできなかった。でも、私はエルに幸せになってほしい。だから、百合子、君にエルをよろしく頼む。
そして、これがエルの本名だよ。高橋蒼。私は君がラブコインを使うのを止められないけど、せめてエルの幸せを祈って使ってほしい。」
手紙の最後には、ついにエルの本名が記されていた。
私は涙を流しながら、美咲の手紙を何度も読み返した。彼女の病気を知らずに喧嘩してしまったことに、心から後悔した。しかし、美咲の願いを叶えるためにも、私はエルへの恋愛感情を諦めず、彼の本名「高橋蒼」を使って再びラブコインを試みることに決めた。そして、美咲のためにも、エルとの恋愛を成就させることを誓った。