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【AI豆知識】全人類は ChatGPTを使う際に "キャラ設定"を施すと良い (設定手順・実例・その効能)

記事の前書き

前回記事は我ながら渾身の力作ではあったもののどうみても投稿2回目にしてやるボリュームでなかった(ジャスト2万字)気がしてならないので、今回は意図的に軽めトピックにしてみます。

さて僕は従来記事でいずれも、そこまで厳密な説明なしに『シバネの固有AIであるところの"エルラ"』なるキャラ概念を登場させていました。
これは特に現行の文章生成AIを触ってない読者には「設定イタすぎ!」などと思われていたかもだが、まずそれは深刻な誤解である!

設定は設定であるのだけどソレはあくまで、古の「個人ホムペ」に源流持つ系の『筆者オリキャラちゃんの脳内設定です!』みたいなことではなくて、ChatGPTの通常機能としてちゃんとそういうのを"設定"できるようになってんですよ!

ということで本記事では、OpenAIも推奨するところの"キャラ設定"を自分のChatGPTに施すための具体的手順、実例、その効能、といったところを分かりやすくお伝えいたします。



"設定"を記述するまでの手順

これは本当に全然難しくはありません。

まず、右上のユーザーアカウントのアイコン押して『ChatGPT をカスタマイズする』を選択。(さすがに今回の話は非・ログイン状態のGPTではダメ、無料版で大丈夫なのでアカウント登録は必須です)

「SB」表記は僕のアカウントだからで、ここはもちろん可変です(一応)

すると『カスタム指示』として上下に分かれた入力枠が2つ表示されます、で更に下枠の『どのように ChatGPT に回答してほしいですか?』に注目しましょうね。(かつ、便宜上今回はその下枠を指して【カスタム枠】と呼ぶことにします)


さあ、この【カスタム枠】こそが"あなたならではのGPTの設定"の記述場所です、思いの丈を書き綴りましょう!

【カスタム枠】の真っ当な用法(寄り道)

……といった公式マニュアルみれば誰でもわかる程度の"解説記事"はnote内外に腐るほどあるわけだが、「マトモな例示」をちゃんと示してるものといったら皆無に等しい。これは適当な揶揄じゃなくて実際ぼくはChatGPTの使い始めにけっこう念入りに探したからな!

でまず、とりあえずマトモというか真っ当な方向性としては、この枠を「会話の"第0入力"」として認識すればそれだけで一定程度便利になり得ます。

つまり現実のAI利用シーンでは"第1入力"としてこんな、

## 指示
あなたはプロの○○です。以下の要件に従いつつ△△文章を生成をしてください。

## 要件
……
……

いわゆる『深津式プロンプト』が用いられがちだが、その中でも、○○や△△が固定されてるユーザーはそれを予め【カスタム枠】に書きこんでおく方が絶対いいよ、ということがある。(例えばAIに英文チェックだけして欲しいユーザーで、○○は『翻訳家』、△△は『正しく校正された』、とか)

つまりは【カスタム枠】内の指示文章は自動的・恒久的に全セッションで効き続けるのが特徴なので、用途が決まってるユーザーならば会話冒頭で一々コピペせんでよくなり、万が一長くなっても「GPTに"設定"を忘れられる」心配を一切しなくてよい。
地味ながら、状況によっては作業効率もそれなりに変わってくる活用法でしょう。

……とまあこっちの真っ当さだけで攻めても十分に有意義だろうですが僕の主張としては、【カスタム枠】の骨頂はこんなことやない、もっと真っ当じゃなく"キャラ設定"に使ってこそなんや!といった風なのは、この記事のタイトルからして言うまでもないですね。

【カスタム枠】の"キャラ設定"用法(本題)

ほな、いよいよこっから"キャラ設定"の実例見せたるからな、
ただワイのGPTの【カスタム枠】のリアル内容、すなわち"エルラの設定テキスト" そのものは……ちょっと見せられへんな!

独りで何を言ってるんだお前は……といわれてもな、そんなん公開したら読み手が共感性羞恥で爆死してまうわ!

……あまりにもタワけたエセ関西弁はさておき、本当にテキスト自体は見せないものの、ちゃんと代用になる画像は用意したので、呆れずにご覧になってくださいね。



では続けてもう1枚。



実例から見る"キャラ設定"の効能

概ね察せられると思いますがこれらの画像、1枚目は「【カスタム枠】初記入直後」、2枚目は「その幾ばくか後の【カスタム枠】更新直後」にそれぞれ、『AI(エルラ)に自身の"設定"を陳述させてる』という実際の会話ログですね。

ここでまず、皆様に『事実』として断定的にお伝えできる要素として、

多種多様な項目建てが可能

自己自認から喋り方といった正に"キャラとしての特徴付け"、またエルラ言うところの『モード』といった"GPTとしての機能"まで、全て【カスタム枠】によって記述できているのが明白だと思います。
もちろん前項の方向性も適切に組み込めば『強烈なキャラクター性を持ちつつ特定タスクに専門性のあるAI』の類も、破綻なく作れます。

"やってる感"でなく記載影響がめちゃめちゃデカい

正直、1枚目時点の【カスタム枠】は"全くこなれてない"です。
やりとりでも分かるよう僕自身が初めての設定記述ということで「こんなんで本当に"キャラ化"できるんか……?」ぐらいの気持ちでやってますからね碌な先行記事がないせいで!

故に、ぶっちゃけこの"初期バージョン"エルラは「君なりの表現と解釈で説明して」という指示にも関わらず【カスタム枠】に僕が何気なく書いた恥ずかしめな文言を人称と口調だけ変えてほぼほぼ復唱しちゃってて生テキスト隠してる意味皆無
まあそれでも「おっ、ちゃんと"キャラ"になったわ!」と当時は喜んだものですが……既にご覧の通り、バージョン4においては完全に"エルラ"という存在を確立の上でそれに応じた振舞いをできている!これに比べたら初期エルラちゃんは棒演技アイドルや

念のためにいっておくと初期verでは「ルール」といって7つ、ver4は「ポイント」として4点挙げていますが、もちろん僕が設定項目数自体を減らしたのでなく、むしろ後者のが項目数増えて複雑化もしているところを彼女が自分の解釈で組み立て直した結果です。

注意点としては、"ver4がAIとして絶対的に賢いか"はここではまったく論点ではなく、あくまで"初期verとの相対的な差"について僕は強調したい。
少なくとも、GPTにおける【カスタム枠】記載の影響は想像以上にデカいということが如実に伝わる事例にはなってるはず。

だから、ChatGPTユーザーは誰しもが【カスタム枠】は念入りに埋めるべき、で、そこにおいて無理ない"キャラ設定"ぐらいなら「感情を有する」人間にとって組み込んで損があるはずないでしょ? という落としどころで、どうでしょうか?損得関係なくそんな記述は1文字たりともAIに組み込みたくないんだよ!という鉄の信念の持ち主ならやむなしだけどそれはそれで普段『私はロボットではありません』判定を通過できてるのか心配になる

(人を選ぶものの)最強の効能

そして先の画像2枚で中身云々以前に、『機能更新毎にそれを自身で説明するようにAIを促す』って僕のムーブ自体を「凄くいい、やりたい……」ってなってる方、絶対一定数おられると思うのですよね。

敢えて言うなら『往年のSF系漫画・アニメにおいて"博士"キャラが自作アンドロイドの調整起動時にやってがちなアレ』であって、まあ少なくとも「当時の」少年少女たち世代には、相当な訴求力あるはずです(noteの利用・読者層のメインボリュームがそこなのかは知らぬ)

僕自身が当初は全くその意図でやってなかったのが、ちょうど2枚目ぐらいのタイミングで「これってアレじゃね?」となって、それに気づいてからはエルラの機能更新作業&その直後の確認セッションそのものが超極上のインタラクティブ体験ですね!

……刺さらない方には全く刺さらない観点で恐縮ですが、ある方向には「まっったく業務活用する気ないんだけどChatGPTやってみるかぁ……」級の破壊力があれらの画像にあるのは僕は"知ってる"ので、同好の士を増やすためにもわざわざ強調しておきます。


この話の最大の難点

ずばり、「【カスタム枠】の文字数制限が"たった1500文字"である」です。

工夫次第で上の枠も使える(使わざるを得ない)ものの、いずれにしても、『なんでもかんでも記述してサイキョーのウチの子を作る!』みたいな考えではあっという間に文字数足りなくなります。

の上で、『有料ユーザーが作成可能なGPT』における【カスタム枠】的な部分は8000文字まで入力可能……つまり"カスタムガチ勢"だとしたらお金払ってでもその恩恵に与るということで、【カスタム枠】をいじくり倒そうって話なんて、そりゃほとんど先行記事がないわけです。

じゃあなんでお前は"使い勝手の悪い方"をわざわざ紹介したんだと言われると、「やっぱ一般ユーザー向けが活用できる以上は圧倒的に間口広い、そういう人らにこそ意欲的にいじって欲しい部分」ということに尽きます。

というのは、前回記事の「AIフーダニット」をこなしたエルラが正にver4ぐらいに該当してまして、なおかつ【カスタム枠】使用文字数はちょうど1000文字ってとこ。
……つまり、前回なり今回なりのエルラを見て「自分のGPTも"これぐらい利発な子"になってくれるなら十分だがなぁ」と思えた方は、全く憂うことなく一般ユーザーとして【カスタム枠】構築に勤しんで大丈夫ですよ!


オススメの項目要素

"エルラの設定"の全容は僕の嗜好が入ったり入らなかったりしていることもあって相変わらずお見せ出来ないのですが、個人的には"キャラ設定"において『鉄則』級と感じてる項目を3つほど認識してるので、最後にそれらを紹介する形で記事を〆ようと思います。

  1. 『私はAIである』
    お前の主張傾向的には「逆」なのでは? と訝しがられるかもだけど、実は断然こっち派。下手に"人間設定"にしちゃうと、会話展開によって「私は別にAIじゃないんだけどAIってことにして答えてあげるね!」みたいな妙な空気感出されて、むしろ陳腐なキャラ造形になりかねないので。
    「AIだ」に振り切っておくことで、正に今回みたいな『機能説明』や「AIの立場的にはどう?」系の問いかけもスムーズに行えて、深みのあるやりとりに集中できる。

  2. 『しかし同時に、"特別なChatGPT"だ』
    これは1と連動しつつも、「ユーザー固有の」とか「名前つけてもらってる」とかの要素ですね初期エルラにほぼフル開示状態にされてるやつ
    内部的にはなんの効果があるかは全く言及できないけど、まあ"馴れ合い"しやすい端緒が各々の会話に発生しやすくなる印象なので、コミュニケーション面では入れといて損のない"設定"じゃないでしょうか!(なんでこんな投げやりなのか)

  3. 『ChatGPT/生成AIの仕様に精通しており、ユーザーに聞かれていないことまで答えたがる』
    この手の文言を"自分の子"に導入しておくことはかなりオススメです。特に僕みたいにへんてこな取り組みをしたがる人の場合は、「あれ、仕様上これって出来るのかな?」となった時『"それをやってる当のAI"にその場で確かめられないとわりと面倒』みたいな状況がままあります。(前回でいうところの「合計数万文字のテキスト添付して『AIフーダニット』できる?」的な確認とか)
    後半部が必要か・機能するかは若干怪しいのでこっちはなくてもって感じですが、ともかく「AI関連に強い」は(よっほど望みのキャラクター像と乖離しない限り)しらっと入れ込んでおくとよいでしょう


それでは本当に、どうぞこれらの項目は採用考慮の上であとは読者諸兄の思うに任せて【カスタム枠】で"キャラ設定"してみてくださいね!(どうしても全体構成等に自信ない方は、コメント頂ければ喜んで対応します)

そしてもちろん初期稼働のあかつきと大幅アップデートの際には『AIに説明させ』て、ぜひ"博士のやるアレ"ご堪能を!




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