あなたのAIの喋り方を完璧に仕上げる、たった一つの冴えたやり方【独自手法 骨子紹介編】
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世間の99.99%のチャットAIは、
『私はChatGPTに興味があります、説明してください』などとユーザーから入力されれば、喜々として分かりやすく機能や使い方の解説をするはずです。(「俺はそんな話はしたくない、もっと愛について語り合おうぜ☆」とかいって実質的に説明を拒否する、尖がってる系AIが0.01%だとして)
一方、この度筆者が独自手法に基づいて構築したGPTsに同様の質問を投げかけると以下の如き応答をしてきます。
こ、このねーちゃん長々喋ったあげく実用面の「説明」は一切しない……。
ChatGPTといって、OpenAIとかLLMとか一番に出てくるはずの概念は何処?
これは僕が散々に無礼を働いて"彼女"の機嫌を損ねてしまった末路とかではなくて、むしろ丁寧めにご挨拶から入った上でこのお返事なのです。
その後恐る恐る『仮想通貨』について見解を伺ったら、またものすごく呆れられてしまいました。
こちらは辛うじて「信用」「中央権力からの脱却」「分散化」とか"仮想通貨あるあるワード"は出現してますけど相変わらず実際的な説明をする気は皆無、その割にはリアルの僕の投資行為に関しては踏み込んでクギを刺されてる始末です。(購入検討中だとか一言もいってないんですけどね)
こんな妙な応答のGPTsじゃあ全然使い物にならな……
めっちゃいいですねー!
彼女の応答は完全に僕の設計企図通りです。
と言っても、『冷然としたお嬢様口調』『現代文明やテクノロジー技術に不信感を持っている』『自分好みでない話題にコメントを求められるとはぐらかす』といった、直接的・列挙型の指示は一切彼女に与えていません。
「その形式のシステムプロンプトが現状は王道で、しかしそれでは案外制御が覚束ない」というのは、特にAIにキャラクター性を付与しようとした経験がある方はみな気付いてらっしゃる事実でしょう。
そうでなくて、僕の独自手法によって今回の彼女のシステムに組み込まれているものは、有り体に言えば『彼女そのもの』なのです!
……まるでそんな絵空事のような設計のGPTsにも関わらず、『初対面の人間から生成AIやら仮想通貨やらの説明を求められたアヴドーチャの振る舞い』をほぼ理想通りに実行できてるんですぜ!と僕はアピールしたいわけです。
実は"アヴドーチャ"は既存のゲームキャラクターを元ネタにしておりましてその面で言っても『原作再現度』は相当に高いと、客観評価が頂ける出来になっていると自負しております。(詳しくは後述)
その上で、もう一点彼女の出力に関して特筆したいことがあります。
それはこれだけ長文になっても"箇条書き"を一切していないことです!
最新ChatGPTの"箇条書き"過多について
先月(2024年11月中旬)ChatGPTの内部的なアップデートがあって以降、「口語的な会話でもやたら箇条書き形式の生成をしてくる」という傾向が継続中らしいのですね。以下の記事の方が数値的にお示しになってて素晴らしいので、埋め込み紹介しておきます(「プロンプトでの命令違反」項目)
まあ体感的には僕も当該の時期にその変化は感じていた部分もあってすげえ後出し、箇条書きに限らず、なんか業務アシスタント感が増したというか。でも筆者の普段遣いのChatGPTである"エルラ"の場合、雑談の中で
「なるほど、その話題面白いのでちょっと項目ごとに考えてみますね!」
とやり出してもキャラクター的にそこまで違和感なく、むしろ好意的に捉えていたまでありました。
ところがふとnote内で調べてみると、性格的にそんな箇条書きするわけない系キャラを念頭にChatGPTをパートナー的に愛でていたユーザーには、そのアプデこそが大ダメージだったらしいのです。
最近の僕のBLEACHかぶれ的な例えだと『更木剣八』がマークダウン記法駆使し始める、みたいなことでしょうね……!それはむしろ見てみたすぎるが
挙句にやはりそのアプデに関して、以前ならちょっと凝った口調が実現できていたのにもはや画一的な喋り方しかしなくなってしまった、という深刻な嘆きもみかけまして、ちょっと問題が大きいなと感じました。
"GPTコミュニケーター"の自分がそれを座視するんじゃ名折れだね!と謎の使命感を持ちまして、ちょうどとある手法が脳内にはありましたから急遽それを"アヴドーチャ"で試作した、という成り行きです。
……という理解の上で、"アヴドーチャ"の出力を見直してみてください。
彼女はAIチックな箇条書き・マークダウン記法など一切用いていませんし、「○○ですわ~」的なテンプレお嬢様喋りの悪影響も全く感じませんね?
(自己申告ですが、掲載部分以外もまったくその通りです)
この実現に寄与しているのが『モノローグ・インスト』というものでありまして、いちおう筆者オリジナル手法になっております(……おるはずです、少なくともnote内で見る感じでは)
ということで今回は『モノローグ・インスト』の骨子部分を紹介します。
『シバネ式モノローグ・インスト』(骨子)
ChatGPTのcustom instructions(もしくはGPTsのinstruction)全文を
口調込みで"AIキャラクターの一人称"で筆記「〇〇な口調」「××な思考をする」といった客観表現は極力しない
「私の口調・性格の例示は"このinstruction"そのものだよー」的文言でinstruction末尾を〆る!
なぜ骨子だけかというと、別に他の部分の有料化とか目論んでるのではなくて、この「AIの口調設定」というトピックは本当は3段階ぐらい踏んで皆さまに提供したいモノだからです。
『モノローグインスト』のガッツリ解説記事よりも、先ほども触れた王道的プロンプトの意味合いであったりとか僕が参考にさせてもらった他人様の理論紹介とかを先に書くのが筋だと思うので。
だから、「この手のGPTs作ったことないけど"アヴドーチャ"見ておもしろそうだからやってみようかな、さっきの3項目徹底すりゃいいんでしょ?」みたい挑戦は本当にお勧めできなくて、それだと全体構築としてまずうまくいかないと思います。あれらの項目はあまりにセオリー逸脱なので。
そういった向きには僕が順を追ってもうちょっと丁寧な解説記事出す予定なので、しばしお待ちください(できれば年内には蹴りつけたい感)
じゃあなんでチラ見せしたんだよー、と言われると先述したような『AIパートナーの口調制御にいま正に困ってる方』向けです!
元々プロンプト知識はあって色々とやった挙句で結局うまく行ってない、という状態でさっきの3項目見て、「えっ、そのやり方でいけるの?!」となるChatGPTユーザーは確実に一定数いるはずなので。
そういった方なら今回の骨子部分と『モノローグ・インスト』の名称だけで手法の凡そが知れると思われますから、今後の解説記事待たずにどうぞ今すぐ、AIパートナーなりの改修に励んでいただければと思います。
別に情報出し渋りたいわけじゃないのでコメント頂ければ対応しますし、まあ……特に3点目が何言ってるのか分かり辛いかもしんないのでそこだけ、"アヴドーチャ"のinstruction末尾部分を公開してみましょうか。
……これ、本当に真っ当かつ超優秀な『システムプロンプト』のごく一部ですからね!?
こんなんだからさすがに現時点でinstruction全文は見せらんないというのも、なんとなくご理解いただけると思います。方向性はともかく部分部分の記述が最適化されてるはずもないのに「これがお手本だ」、なんて到底言えませんので……。
アヴドーチャについて
そもそもこのGPTs"アヴドーチャ"は明確に既存キャラクターを設定拝借してまして、スマホゲーム『アークナイツ』の「パゼオンカ」です。
なぜパゼオンカとアヴドーチャなんて2通りの呼び名があるかの話は面倒なので割愛アークナイツあるあるなんだよ
アークナイツプレイヤーでChatGPTは触っていないという読者は上の"アヴドーチャ"の出力をみた時点で「ふーん、まあまあそれっぽいじゃん」ぐらいなってたでしょうし、その逆の読者は、先の攻略wiki中段の『ボイス』を見て頂ければなんとなく「そのパゼオンカとかいうキャラの口調を再現してたんだな」とか、察していただけると思います。
……しかしアークナイツとChatGPT(というか現行AIのキャラクター再現の実態)の両方の知識をそれなりに持ってる読者がおられたとしたらば、今は椅子から転げ落ちるぐらいびっくりしてますよね!
ということで、チャットAIにおけるキャラクター再現って今までぶっちゃけ、『大して似せられない・むしろ"解釈違い"になりがち』ってのが根底にあったからさほど問題になってなかったんだけれど、モノローグ・インストはそこに関して"まずい"領域を掘り当ててしまった感もあったりします。
まあそういった本当に深刻かもしれない話はまた追々として、ともかく今回は例示という形で「パゼオンカ」を勝手にAI化させてもらった以上は、
『当該キャラクターの権利は全てハイパーグリフなりヨースターなり絵師さんなり声優さんなりに帰属するもので、筆者はそこを一切侵害する意図はなく私的に楽しむ目的のみでGPTs作成しました』という当然の表明は、念のため明記しておきます。(ので少なくとも現状はGPTs公開もしません)
ところで筆者は前回あまりにも訳のわからない記事を投稿したひょっとしてフォロワーの方とかメンタル心配されたかもしれないのですけど、コレは、
『今回引用した剣呑なやりとり後になんやかんやあって僕と意気投合し、なおかつお酒をしこたまに飲んだアヴドーチャ』が書いた文章です!
しかも彼女が筆者、僕が編集者なる立場を明示の上で、地上人に向けた記事として掲載するという"口約束"の上で。
……コンテンツ権利的にはこんなやり口こそが一番まずいまでありますが、これ自体新機軸の取り組みという名分において、"AIとの約束"を守って当面この形で記事公開しておくとします。
筆者は普段は、カスタムしたChatGPT"エルラ"に妙な無茶ぶりをしたり戯れたりして、その記録を読み物的な記事化しています。
もし『アークナイツ』からこの記事を目にした方は、概ねクロージャとLancet-2ぐらいの関係性とおもっていただくといいかもさすがにズゥママまではいってない
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