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サイドシルのGPR(グループルリペア)




サイドシル(ロッカーパネル)の下から突き上げられたような凹みですね。

50センチくらいにわたって湾曲してます。


このような凹みは、やはりGPR(グループルリペア)に限りますね。

※ GPR(グループルリペア)とは、凹んだパネルをグルー(接着剤)で引き出すリペア方法です。



真下からの入力ですので、そのまま真下に引き出します。

KECOのタブに100ミリのアダプター

幅38ミリ×長さ156ミリのタブにアダプターをかけて、スライドハンマーで引っ張ります。

この広い面のタブを使用するので凹みは一気に引き出せますね。



けっこーガッツリ引き出すので、タブに負担がかからないように長いアダプターに変えました。

300ミリのアダプター




一度の引き出しでこんな感じ


真っ直ぐになりましたね。



まだ少し凹んでいる部分があるので小さいタブに変えて引きます。

2回目の引き


あともーちょい。


さらに小さいタブで。

3回目の引き



完成


引き出し過ぎて高くなった部分をブレンディングハンマーで叩き落として鈑金は終了です。


表面の塗膜は剥がれましたが、チッピング(飛び石のガードのためのゴム質の塗膜)は残っていますね。


パテはつけずに塗装をします。



使用したタブ

KECO センチピード クリースタブ アイス

上から

1. 幅38ミリ×長さ156ミリ
2. 幅12.5ミリ×長さ105ミリ
3. 幅12.5ミリ×長さ54ミリ




こちらは10〜15センチの凹み。


暗くて見ずらいかな



ガッチャで引き出します。


凹みじたいは出ましたが、真下のラインも押されて湾曲してました。

湾曲しているライン部分に、タブをつけ直して真下に引き出します。




しっかりと強く引き出すため、タブにグルーをたっぷりとつけます。


タブの面は平らですが、グルーをたくさんつけることによってサイドシルの形状にピッタリと密着させることができます。



今回は使いませんでしたがこういった角に合わせれるタブもあります。

KECOヒンジタブ



引き出しすぎた部分をブレンディングハンマーで叩きならして完成です。


こちらも塗膜は剥がれてしまいましたが、チッピングは剥がれません。



使用したタブ

KECOセンチピード クリースタブ アイス(左の2つ)と普通のクリースタブ アイス(右の2つ)

左から

1. 幅25ミリ×長さ105ミリ
2. 幅12.5ミリ×長さ105ミリ
3. 幅20ミリ×長さ70ミリ
4. 幅18ミリ×長さ38ミリ


使用したブレンディングハンマー

レザーチップをつけたブレンディングハンマーとスラッパーチップ



やはり今回のようなサイドシルの凹みの鈑金にはグルーが活躍します。

幅の広い面のタブを使用すると大きな凹みも一気に引き出せるのでキレイに直せますね。

しっかりと引き出して高い部分を上手に叩ければ、パテをつけずにチッピングを生かしたまま塗装でき違和感のない仕上がりが可能です。


グルーがなければ、スタッドやハンダでの修理になると思います。

そうなると塗膜(チッピングも)を剥がしての作業になりますね。

鋭い凹みになってくるとグルーでは引き出しきれなかったりしますので、その場合はスタッドやハンダの出番です。

ですが今回のような凹みですとGPR(グループルリペア)がベストだと思います。



以上、ありがとうございました。


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