GPR

鈑金塗装屋に26年勤めている鈑金担当です。 7〜8年くらい前からデントリペアの練習を始…

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鈑金塗装屋に26年勤めている鈑金担当です。 7〜8年くらい前からデントリペアの練習を始めました。 最初に基本的なやり方だけは教わりましたが あとは自宅や会社で練習を続け、徐々にできるようになり現在に至ります。 GPR(グループルリペア)やデントリペアについて書いていきます。

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「これ、デントリペアで直せんのかなぁ😅?」

ドアパンチをくらったと友人から連絡をもらい 自費なのかなと思いましたので 「あ〜それならデントリペアで安く直せるかもよ」と僕 そして送ってもらったのが上の写真。 「思ってたのと違う!」 「いつもうちに来るドアパンチはもっとカワイイやつなんですけど!」 と思いながら後日、会社に車を持ってきてもらうことに。 で、実際現物を見た時の僕の心の声が 「これ、デントリペアで直せんのかなぁ😅?」です。 相手払いということもあって 傷もついてるし ちゃんとキレイに直して欲しいとのこ

    • チッピングガードを生かしたリペア

      車のサイドシルです。 前から後ろまで20センチくらいの凹みですね。 このサイドシルにはチッピングガードという、飛び石からボディを守る分厚いゴムのような塗装がされています。 サイドシルの真ん中から下にかけて厚くてボコボコしているような塗膜ですね。 従来の鈑金塗装修理ですとチッピングガードを含めた凹んでいる部分の塗膜を剥がして、スタッドやハンダを溶着させての引き出し方法になると思います。 ですが、このくらいの凹みであればGPR(グループルリペア)が活躍しますね。 ※

      • クォーターパネルを引き出します

        車のクォーターパネル、広い範囲の損傷ですね。 GPR(グループルリペア)とデントツール(鉄の棒)での押し出しでリペアします。 ※ GPRとはグルー(接着剤)を使用しパネルを引き出す方法です。 給油口のフタ(外してますけど)の下のあたりから押されて、バンパーとの合わせ目が一番入っています。 給油口のフタの下も湾曲してますね。 後ろ側が押し込まれている影響で前側が折れてしまっています。 クォーターの後ろ側の角っこをバランスゲージで計測してみると1センチちょい入ってます

        • サイドシルのデントリペア(無塗装の仕上がり)

          車のサイドシルにある縦4センチの凹みです。 デントリペアのプーリング(グルーでの引き出し)という方法で直していきます。 ※ デントリペアとは、凹みを鈑金塗装せずに復元させる技術です。 タブにグルーを塗布しパネルにつけ引き出します。 芯の部分が出てこないですね。 芯の回りはテンションがかかり、硬く(塑性変形)なっているので叩きほぐす必要があります。 叩いては引きを何度か繰り返し こんな感じで引き出せればOKです。 少し出しすぎた感がありますが😅 高い部分をポン

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        「これ、デントリペアで直せんのかなぁ😅?」

          プレスラインのデントリペア(無塗装の仕上がり)

          車のフロントドアの凹みですね。 デントリペア(無塗装の仕上がり)という技法で直します。 凹みの上の部分がふくらんでしまってますね。 そのふくらんだ部分も合わせて6センチの大きさになります。 プレスラインのデントリペアは難しく感じるかもしれませんが、このくらいの角度ですとそんなでもないですね。 プレスラインの角度がもっとキツくなってくると難易度は上がります。 まずは、ツールアクセスの確保ですね。 トリム(内張り)を外してガラスを下げてみます。 ドア裏の上側にはた

          プレスラインのデントリペア(無塗装の仕上がり)

          鈑金塗装でのミスをデントリペアでリカバリー

          仕事中に同僚から声がかかりました。 「コレ直せますかね〜😰?」って。 鈑金して塗装が終わり、部品を組み上げているときに発見(鈑金作業時の見落とし)した凸のようです。 クォーターパネル交換での出来事ですね。 なぜこうなってしまったのかは、なんとなくは想像つきますが(笑) インナーパネルが干渉してる凸のようです。 でもあらためて写真でじっくり見てみると結構な凸だな😅 本来であればクォーター交換する前に新品のパネルに凹みや凸が無いか観て、溶接し終わったあともパネルに変

          鈑金塗装でのミスをデントリペアでリカバリー

          GPR(グループルリペア)で太刀打ちできず

          車の左後ろ、けっこーエグい損傷です。 ランプハウジングの角に、真後ろ〜斜め45度の間くらいからの衝突でしょうか。 後ろからの入力でクォーターパネルの角(コーナーパネルの合わせ目)が内側に食い込んでます。 クォーターパネルの見える部分はその食い込みの影響で丸まっている(折れてるような)状態です。 さらに横(左から右)に10センチくらい入ってますね。 お客さんの希望ではなるべく安く直してほしいとのことで、見える部分は塗装せずにという方向性だったようです。 バラした状態

          GPR(グループルリペア)で太刀打ちできず

          サイドシルのGPR(グループルリペア)

          サイドシル(ロッカーパネル)の下から突き上げられたような凹みですね。 50センチくらいにわたって湾曲してます。 このような凹みは、やはりGPR(グループルリペア)に限りますね。 ※ GPR(グループルリペア)とは、凹んだパネルをグルー(接着剤)で引き出すリペア方法です。 真下からの入力ですので、そのまま真下に引き出します。 幅38ミリ×長さ156ミリのタブにアダプターをかけて、スライドハンマーで引っ張ります。 この広い面のタブを使用するので凹みは一気に引き出せます

          サイドシルのGPR(グループルリペア)

          スライドドアのリペア

          今回はN-BOXのスライドドアのリペアです。 スライドドアの上側にある5センチの凹みですね。 この場所の裏側には補強があるパターンが多いんですよね。 ですので上からツールを差し込んでのリペアは厳しいかなと思っていました。 かといってプーリング(グルーでの引き)でやるにも凹みがまずまずキツめでしたので、芯を出し切るのはちょっと難しいかもなと。 そしてプーリングは塗膜剥がれのリスクがありますので、使わずに済むならそれに越したことはないなと。 塗装前提でしたら問題ないで

          スライドドアのリペア

          細長い凹みのリペアには「クリースタブ」

          今回はクォーターパネルの縦長な凹みのリペアです。 上から下まで約30センチ。 このような細長い凹みを「クリースデント」といいます。 その約30センチの凹みとは別に、さらに下側のプレスラインにも縦5センチの凹みがありました。 このような細長い凹みの引き出しに使用するのが「クリースタブ」です。 「クリースタブ」はたくさんのメーカーからさまざまな種類が出てますね。 その中で僕が使っているのは ・KECO デッドセンタークリースタブ アイス ・KECO デッドセンターク

          細長い凹みのリペアには「クリースタブ」

          デントツールを使った鈑金

          今回はクォーターパネルの鈑金です。 こういったクォーターパネルのケースですと スタッドやハンダでの引き出しになると思いますが、僕はグルー(接着剤)で引き出してみようかと考えていました。 ですが、ライナー(泥除け)を外してみると裏はガラ空きでしたので デントツール(ロッド)を使って押し出してみることにしました。 それにしてもホイルアーチのプレスラインがいやらしい形です。 しかし、ロッドを使うと正確に押し出せるのでキレイにリペアできます。 叩いたり押し出したり、で完

          デントツールを使った鈑金

          ブレンディングハンマーとポンチの話

          今回はツールの話です。 車の凹みをリペアする方法は鈑金塗装が定番だと思いますが 損傷の程度によってはデントリペアという方法もあります。 デントリペアは凹みを元の状態に復元する無塗装での仕上がりで ツール(鉄の棒)を使って、パネルの裏から押し出す方法と プーリングといって、グルー(接着剤)をタブにつけてパネルの表から引き出す方法があります。 デントリペアではないですが、鈑金塗装前提でGPR(グループルリペア)というグルーで引き出す方法もあります。 デントリペアのツ

          ブレンディングハンマーとポンチの話

          クォーターパネルのGPR (グループルリペア)

          今回は車のクォーターパネルのGPR(グループルリペア)です。 リアドアとクォーターのガーニッシュは交換ですね。 デントライトで照らすと、より凸凹具合がハッキリ見えます。 写真ではわかりづらいかもですが リアドアに比べてクォーターの方が少し低くなって 段違いになってしまっています。 まずは1番、入力が強かったであろう部分から引き出していきます。 クォーターの角の部分を強く引き出すために KECOのセンチピード リジット アイスを使います。 つけかたは角にタブの

          クォーターパネルのGPR (グループルリペア)

          車のフロントドアのリペア

          今回はフロントドア後方の下側ですね。 約、縦14センチ横10センチの複雑な凹みと エッジの近くにある縦に長い凸。 プーリング(グルーでの引き出し)でリペアをしていきます。 KECOのタブで引き出します。 広い範囲の粗だしにグルーは良いですね。 タブもいろいろな種類がありますので 凹みの形状に合ったタブを選び、一気に凹みを小さくできます。 ですが下側の凹みは芯が強く、何度か試みるも引き出しきれません。 プーリングで完結しようと思っていましたが諦めて ツール(

          車のフロントドアのリペア

          曲がりのあるラインには「KECOのカーブ タブ」

          今回は車のクォーターパネルのリペアです。 まぁまぁ広い範囲の損傷ですね。 クォーターとガーニッシュの間にスキマが空いてしまってます。 全体に湾曲していますね。 今回、1番のポイントはこの「KECOのセンチピード カーブ タブ」です。 このタブはその名の通り曲がっているタブですね。 プレスラインの曲がりに沿ってタブをつけることができ 引き出したい形状にバッチリ合っていますので無駄なく引き出せます。 センチピード カーブ タブにはフレキシブルとリジットがあります。

          曲がりのあるラインには「KECOのカーブ タブ」

          裏に補強がある時は「ホエールテール」が活躍

          これ、車のフロントフェンダーのちょっとした凹みなんですけど デントリペアで直すことでウチの塗装屋さんに感謝されました。 事故の修理でフェンダーの先端を塗装するのですけれども (クリヤーはフェンダー1枚塗装しますが、ボディの色は先端だけ) 問題なのがこのフェンダーの真ん中あたりにある事故とは関係ない凹みです。 事故とは関係ないので無視してもいいのですが 心情としては直してあげたくなります。 ですがこの凹みにパテをつけて直すことによって この真ん中あたりまでボディ色

          裏に補強がある時は「ホエールテール」が活躍