2020年9月10日岡山県の雄町の産地3か所はしごしてみました。
岡山県立興陽高校は高校生が雄町を栽培しているのをご存じだろうか。おそらく全国でもここだけではないか。杜氏になってから2年に1回社会人講師として生徒に雄町とお酒の話をしているのだが、今日がその日だった。
高校までは車で約2時間ほど。せっかくなので高校に行く前に地元真庭市の雄町の圃場を見学。講義のあとは気になる#特上雄町プロジェクトの圃場と3か所をはしごしてみた。
まずは地元真庭市鹿田の田んぼ。
手前が雄町で奥が一般米。その差は歴然。雄町は8月末に出穂し、ようやく実り始めたところだが、奥の一般米は登熟も進み、刈り取り前といったところか。まだ朝露がキラキラしている午前9時頃。
お次は岡山市南区藤田にある興陽高校の圃場。座学で講義のあと生徒たちの栽培している雄町の圃場に移動した。
1.6ヘクタールの広い圃場を試験的に二つの田植え方法で植えているようだ。
左側は通常の田植え機。右側は可変施肥田植え機。
可変施肥田植え機というのは、田植えと同時に肥料を撒いていくのだが、これだけ広い田んぼを均等に肥料がいきわたらせるのは難しい。
そこで、センサーがついており栄養分が少ないところには多めに、多いところには少なめに自動的に撒いてくれるという、驚きのハイテク田植え機だそうだ。
右側の方が若干草丈が長く、均等に生育しているようだ。今後収量や米質がどのように違うか収穫が楽しみだ。
最後は#特上雄町プロジェクト 生産者岡本さんの岡山市東区瀬戸町塩納の圃場。
がび~ん。ジャンボタニシにかなり被害を受けたよう。岡本さんに話を聞くと、草丈も例年より低めで、収量が少なくなりそうとのこと。草丈が低いと育てやすいのかな?と素人の私は考えてしまったのだが、草丈が低い=穂長が短い、つまり穂につく粒の数が少なくなるので、収量も少なくなるそうだ。今後は一粒一粒しっかりと熟して、篩の上に残るのを願うばかりだ。