時間の経過と写真のセレクト
写真のセレクトは本当に難しい。その時々の気分で”採用””不採用”の
基準が変わってしまうし、撮影した直後と時間が経ってからとでも結果がまったく違ったりする。そして撮ったことを完全に忘れ去った後でボツ写真が見返してみると、「何でこのカットをハジいた??」みたいなものが出てくるのもよくある話。故にマウントしなかった過去ポジのスリーブは全て捨てずに保管してある。そうして忘れ去ったポジを発掘していて今日出てきたのがこの写真。
1998年、タンザニア南部のど田舎で撮影したもの。写っているのはこのような地域の住人にとってはほぼ唯一の交通手段だ。当時の自分にとっては至極当たり前の光景であったためにマウントもせずにおいたのだろう。しかし、四半世紀近く経ってみると、写っているものの時代性やシチュエーションなどがとても面白く思えてならなかった。これも写真の醍醐味の一つなのであろう。