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花を生ける

花を人に見立てて、感情移入をすることがあるかもしれない。
例えば花を生ける時、花に不意打ちをかけるなら、驚いた顔をするのかと思い、試みないこともないが、かえって最後はいつも花から教わることになる。

花に触れて手を動かしていくと、引き算を始めたりするが、削ぎ落とされるものは、一体何に基づいての判断なのかという問いは、自分をじっと観察する他にない。

そうすると、次は足し算への見方が少し変わる。
自分の「足す」は何かと考える。

それでも足し算は、予定調和とは相性が悪い。
鮮度が落ちていることは、見る人が見れば、直ぐにわかる。

此処は本当に自分の0地点なのかと、花が言ってくる。


つまり結局、手を動かすしかない。


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