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なぜか落ち着く場所、以久科海岸

#わたしの好きな斜里 というハッシュタグを2020年8月頃から使い始めてから半年以上経つ。町で日々生活しながら「いいな」と感じたことを書いたり写真を添えたりしているけど、中でもいちばん多いのが以久科海岸の写真のような気がする。

初めて来たときから、この海岸がいちばんほっとする。どうしてかは自分でもよくわからない。

斜里町市街地から4kmくらいのところにある海岸。海岸の手前には以久科原生花園があって、春〜夏にかけていろんな植物が見られるらしい。実はこの原生花園内はまだ冬にしか歩いたことがない。つい海の方ばかり行ってしまうのは、わたしが山に囲まれた土地で生まれ育ち、漠然とした海への憧れがあるからだろうか。

駐車場に車を停めて外に出ると、波の音が聞こえる。ざぶーん!と荒々しい音のときもあれば、ざざーん、ざざーん、とほっとするような音のときもある。けど、それが冬のあるときからすっかり様子が変わる。流氷の到来である。

「昔はある朝ぱったりと波の音がしなくなったと思ったら海が真っ白な陸のようになっていた」なんて耳にしたりもするけれど、今はなかなかそんな場面には出くわすことはない。ずっとこの地に暮らす人は「寒いのが本当に嫌だから流氷なんて見に行かない」とぼやきながらも「最近はすっかりくずのような流氷しか来なくなってしまった」と、どこか寂しそうに言っていたりする。

気候の変化を感じずにはいられない。

あと何年流氷を見ることができるのだろう。どうか少しでも長く、この景色が残ってほしい。



2021/1/21 13:42

今年以久科海岸に初めて氷の塊たちが到達した日


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