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【詩】途中下車

何もない
そこから始める

朝っぱらから
僕は疲れていて

世間という名の電車から
途中下車した

白い僕は
ただ単に白い

くたびれた
白だ

しわくちゃの
白だ

途中下車して
白い靄の中を歩く

誰かいるのか
誰もいないのか

僕には見えない
僕には聞こえない

だが歩く
思いの中で

何かが見えそうだ
そんな予感がする

あせるな
自分に言う

今日は
途中下車したまま

このままでも
いいはず

見つめる
ただ見つめる

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