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【勝手な詩】 真夜中のチョコレート
月の光、冷たく光るキッチン、
スリッパの足音だけが響く。
冷蔵庫の扉を開けたなら、
星の光が逃げ出す。
指先にとろける黒い秘密、
口の中、静かな宇宙が広がる。
夢見るような甘さが、
時計の針を溶かしてゆく。
真夜中のチョコレート、
味わい深く、静かな反逆。
タイルの上で踊る影、
一片の甘い闇を噛みしめる。
壁にかかる古い絵画、
目を閉じて囁く物語。
一粒の砂糖のように、
すべてが瞬間に溶けてなくなる。
空想の香りが部屋を満たし、
現実の端々がぼやけてくる。
真夜中のチョコレート、
その甘美なる逃げ道。
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