Googleに提供している個人情報
スマホや他のデバイスから利用者が許可してGoogleに提供されている情報には、以下のようなものがあります。これらは、アプリやサービスを利用する際に許可を与えた場合に収集されます。
1. 位置情報
• デバイスのGPS、Wi-Fi、Bluetooth、モバイルネットワークを使って現在地を把握
• 利用履歴に基づく「位置情報の履歴」
• 特定の場所(自宅、職場)の登録
利用例:
• Googleマップでの経路案内
• 天気予報や近隣の情報表示
2. デバイス情報
• スマホのモデル、OSバージョン、バッテリー残量、ストレージ状況
• 接続中のWi-FiやBluetoothデバイス
• クラッシュレポートやエラーログ
利用例:
• アプリの不具合報告
• デバイス間の同期
3. ウェブ・アプリのアクティビティ
• Google検索の履歴
• YouTubeの視聴履歴
• Google Chromeの閲覧履歴
• アプリの利用状況
利用例:
• 広告のパーソナライズ
• 検索の予測機能向上
4. 音声・アシスタントのデータ
• Googleアシスタントに話しかけた内容
• 音声検索の録音
• コマンドの利用履歴
利用例:
• 音声アシスタントの精度向上
• 利用者の好みに合わせた提案
5. 連絡先・カレンダー
• スマホの連絡先、カレンダーのイベント情報
• メールの内容(Gmail)
利用例:
• メールや予定のリマインダー
• 連絡先の同期
6. アクティビティのトラッキング
• 歩数、移動距離、運動情報(Google Fitなど)
• 睡眠、心拍数などの健康データ(許可した場合)
利用例:
• 健康管理アプリでの統計情報提供
7. 購入履歴・支払い情報
• Google Play、Google Payの購入履歴
• クレジットカード情報
利用例:
• 購入済みコンテンツの管理
• サブスクリプションのリマインダー
8. メールやメッセージの内容
• Gmailの内容(広告のパーソナライズは停止可能)
• Google Chat、Googleメッセージの履歴
利用例:
• スパム検出
• メールの自動返信機能の向上
9. 広告設定
• 利用者の興味関心に基づく広告のパーソナライズ
• 年齢、性別、居住地域、検索履歴などに基づくターゲティング
利用例:
• 利用者に合った広告表示
【確認方法】
Googleアカウントの「マイアクティビティ」ページで、Googleが収集した情報を確認できます。
👉 https://myactivity.google.com
Googleが収集したデータは、以下のような状況によってGoogle以外の第三者に提供される場合があります。ただし、Googleはプライバシーポリシーにおいて、データの共有について厳格なルールを設けています。
1. 利用者の同意がある場合
• Googleサービスに連携しているアプリやウェブサイトにログインする際、利用者が同意すれば名前、メールアドレス、プロフィール写真などの情報が提供される場合があります。
• **第三者のサービス連携(例:フィットネスアプリ、カレンダー共有アプリ)**でも、許可した情報が提供されます。
例:
• サードパーティのアプリにGoogleアカウントでログインする
• Googleカレンダーと他の予定管理アプリを同期する
2. 法的義務により提供される場合
• 裁判所の命令や法執行機関からの要請がある場合、Googleは必要なデータを第三者機関に提供することがあります。
例:
• 警察の捜査で必要な情報提供
• 不正行為の調査や法的トラブルに対応する場合
3. 広告主やマーケティングパートナーに提供される場合(匿名化データ)
• Googleは、匿名化された統計データを広告主やパートナー企業に提供することがあります。このデータは、個人を特定できないよう加工されています。
例:
• 年齢層ごとの人気検索ワード
• 地域ごとのユーザーの興味関心
4. Googleのサービスパートナーに提供される場合
Googleはサービス運営のため、クラウドプロバイダー、カスタマーサポート企業、支払い処理業者などの外部パートナーにデータを共有することがあります。ただし、これらのパートナーはGoogleの指示に従い、データの機密保持契約を結ぶ必要があります。
例:
• 支払い処理のためのクレジットカード情報の提供
• カスタマーサポートを外部委託している場合
5. 違反行為の防止や法的権利の保護
Googleは、以下の目的で必要に応じてデータを第三者に提供する場合があります。
• 詐欺、悪意ある行為、不正アクセスの防止
• 利用規約違反の調査
• Googleや他者の権利・財産を保護するため
Google以外へのデータ提供を制限するには?
1. **Googleアカウントの「広告設定」**を見直す
👉 https://adssettings.google.com
2. 「マイアクティビティ」の管理でデータ保存を制限
👉 https://myactivity.google.com
3. アプリ連携の許可を確認・削除
👉 https://myaccount.google.com/permissions
結論:データが提供されるケースまとめ
提供先 例 個人情報の保護レベル
サードパーティのアプリ Googleでログインするアプリなど 同意が必要
法執行機関 捜査・裁判所命令 必要に応じて提供
広告主 匿名化された統計データ 個人特定不可
サービスパートナー クラウドプロバイダー、支払い処理業者 機密保持契約あり

重要:Googleは、利用者の同意なく個人を特定できるデータを第三者に販売することはしないと明言しています。
Googleは世界最大規模のテクノロジー企業であり、これまでにいくつかの個人情報の流出事件が報告されています。ただし、これらはハッキング攻撃やセキュリティの脆弱性、不適切なデータ管理など、さまざまな原因によるものです。
以下は、Googleに関連する主な情報流出の事例です。
1. Google+(2018年)
流出規模: 最大50万人のユーザー情報
原因: APIのバグにより、第三者アプリがユーザーの非公開プロフィールデータにアクセスできる脆弱性
流出した情報:
• 氏名
• 年齢
• 職業
• メールアドレス
• 居住地
対応:
• Googleは問題を受けて、2019年にGoogle+を完全に廃止しました。
• 影響を受けたユーザーに通知し、セキュリティ対策を強化しました。
2. G Suite(2020年)
流出規模: 一部の企業ユーザーのパスワードが14年間暗号化されずに保存されていた
原因: セキュリティ管理上のミスにより、一部のパスワードが**プレーンテキスト(暗号化されていない形式)**で保存されていた
流出した情報:
• ユーザーのログイン情報
対応:
• Googleは問題を発見後、影響を受けたユーザーに通知し、パスワードの変更を推奨しました。
3. Google Chrome拡張機能(2020年)
流出規模: 約3200万ユーザーのデータが漏えい
原因: 一部のChrome拡張機能が、利用者のブラウジングデータを無断で収集し販売していた
流出した情報:
• 閲覧履歴
• 検索履歴
• 個人情報(場合によっては)
対応:
• Googleは、危険な拡張機能を削除し、Chromeウェブストアの審査を厳格化しました。
4. Googleドライブ共有設定ミス(2021年)
流出規模: 不特定多数のユーザーが意図せずドライブのファイルを公開
原因: Googleドライブのファイル共有設定が誤って「全員が閲覧可能」となっているケースが多発
流出した情報:
• 個人のドキュメントや写真
• ビジネス機密文書
対応:
• Googleは、共有リンクの設定を見直すよう促し、セキュリティに関する通知を強化しました。
5. Firebaseデータベースの漏えい(2022年)
流出規模: 約4500万件のユーザーデータ
原因: Googleのクラウドサービス「Firebase」を利用している開発者がセキュリティ設定を誤ったことでデータが流出
流出した情報:
• ユーザー名
• メールアドレス
• 電話番号
• チャットメッセージ
対応:
• Googleは開発者向けにセキュリティ設定のガイドラインを強化しました。
6. Google Cloud(2023年)
流出規模: 一部の企業顧客のデータが流出
原因: 外部のサイバー攻撃者がGoogle Cloudの脆弱性を悪用
流出した情報:
• ビジネス文書
• APIキー
• ユーザーの機密データ
対応:
• Googleは直ちに脆弱性を修正し、影響を受けた企業に通知しました。
Googleの対応姿勢
Googleは、データ漏えいの発覚後に次のような対応をしています:
• 影響を受けたユーザーに速やかに通知
• セキュリティパッチの配布
• プライバシーポリシーや利用規約の見直し
ただし、これらの対策が万全ではなく、利用者側のセキュリティ意識も重要です。
情報漏えいを防ぐための利用者側の対策
1. 2段階認証を有効にする
2. パスワードマネージャーを使って安全なパスワードを管理
3. 不審なメールやリンクに注意する
4. 共有リンクの設定を確認し、必要に応じて制限する
5. 危険なChrome拡張機能をインストールしない
結論
Googleは過去に複数回の情報漏えいが発生しています。ただし、Googleはこれらの問題に対して迅速に対応し、セキュリティ強化を進めています。
しかし、利用者も自身の情報保護の意識を高めることが必要です。
補償の可能性があるケース
Googleが補償を行う可能性があるのは、以下の場合です:
1. 法的措置や集団訴訟が行われた場合
2. 重大な情報漏えいによって利用者に直接的な損害が発生した場合
3. Googleが過失を認めた場合
補償を受けるための方法
• 集団訴訟に参加する
情報漏えいが発覚した場合、特に米国では弁護士団が集団訴訟を起こすケースが多いです。影響を受けた利用者は、訴訟に参加して補償を受ける権利があります。
• Googleのサポートに問い合わせる
個別に問い合わせて、被害の詳細を説明することで、クーポンやサービスクレジットが提供されるケースもあります。
結論:補償は基本的に行われないが例外もある
• 個人情報の流出に対する補償は、基本的に行われないのがGoogleの姿勢です。
• ただし、集団訴訟などが起きた場合は、補償が行われる可能性があります。
• 日本国内では、Googleに対する訴訟は少ないため、個人が補償を受けるのはハードルが高いのが現状です