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デリーとダッカの急激な人口増加に伴う課題

デリーとダッカの急激な人口増加に伴う課題に対し、それぞれの政府は以下のような対策を進めています。

デリー(インド政府・デリー政府の取り組み)

1. 交通インフラの整備
• メトロの拡張:デリーメトロは継続的に路線を増やし、都市の交通渋滞を緩和。
• 電動バスの導入:環境負荷を減らしながら公共交通を強化。

2. 住宅問題への対応
• スラム再開発:政府が住宅供給を進め、低所得者向けの住宅建設を支援。
• 公営住宅の拡充:特に低所得者向けの住宅供給を進め、都市部の過密化を抑制。

3. 環境問題対策
• 大気汚染対策(Odd-Evenルール):特定の日に奇数・偶数ナンバーの車のみ運転を許可する規制を導入。
• 産業の排出規制強化:特に重工業の排出規制を厳格化し、大気汚染の抑制を図る。

4. 地方の発展促進(都市への過度な流入を抑制)
• 農村部の経済支援:農業補助金の拡充や雇用創出を通じて、農村部の暮らしを改善。
• 中小都市の発展支援:「スマートシティ・ミッション」などの政策を通じて、都市以外の地域にもインフラ投資。

ダッカ(バングラデシュ政府の取り組み)

1. 交通インフラの拡張
• MRT(ダッカメトロ)の建設:2022年に一部開通し、今後も拡張予定。渋滞緩和を目指す。
• BRT(バス高速輸送システム):バス専用レーンの整備を進め、効率的な公共交通を推進。

2. 住宅問題の改善
• スラム改善プロジェクト:政府・NGOが共同で低所得者向け住宅を建設。
• 都市開発マスタープラン:都市の無秩序な拡大を防ぎ、計画的な開発を進める。

3. 環境問題対策
• 工場の環境基準強化:特に繊維工場の排水・排煙規制を厳しくし、公害を抑制。
• グリーン都市計画:植樹活動や水資源管理を通じて、持続可能な都市開発を促進。

4. 地方開発による人口分散
• 経済特区(EZ:Economic Zone)の設立:ダッカ以外の地域に工業団地を設け、地方に雇用を創出。
• 農村部のインフラ整備:道路・電力供給の改善を進め、都市への流出を抑制。

共通する課題と今後の展望
• 予算不足・計画の遅れ:特にスラム改善やインフラ整備は進捗が遅れがち。
• 人口管理政策の強化:都市集中を防ぐために、地方の発展をさらに進める必要がある。
• 気候変動対策:特にダッカは海面上昇のリスクがあり、環境対策が急務。

両都市ともに人口増加が続く中で、持続可能な都市開発をどれだけ進められるかが今後の大きな課題となる。

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