夫60歳 厚生年金加入60歳まで加入、妻54歳 国民年金のみ。妻の付加年金を考慮して夫は何歳から年金受給が得か?
夫が60歳まで厚生年金に加入している場合と、妻が国民年金のみ(付加年金を考慮)のケースで、夫が何歳から年金を受給するのが得かを考える際は、以下のようなシミュレーションを行います。
1. 前提条件
• 夫
• 厚生年金加入期間:60歳まで
• 厚生年金の報酬比例部分と基礎年金部分が支給される。
• 65歳前後の収入減少が考えられる。
• 繰り上げ・繰り下げによる増減額を考慮する必要あり。
• 妻
• 国民年金のみ加入(付加年金付き)
• 受給開始は原則 60歳以降。付加年金は「200円 × 納付月数」として加算される。
2. 年金額の増減シミュレーション
厚生年金(夫)
• 60歳受給開始(繰り上げ)
• 年金額が 最大24%減額。
• 夫の寿命が短い場合は有利だが、長寿リスクには不向き。
• 65歳受給開始(標準)
• 減額も増額もなし。寿命が平均的(約82歳)なら妥当な選択肢。
• 70歳受給開始(繰り下げ)
• 年金額が 最大42%増額。
• 長寿(78歳以上)を想定する場合は総額が多くなる。
国民年金(妻)
• 60歳からの受給を想定。付加年金分(200円×納付月数)が加算されるため、老後の生活費を少しでも補う。
3. 得になる年齢を判断するポイント
• 夫の健康状態と寿命の見込み
• 長寿の場合:繰り下げ(70歳開始)が得。
• 短命の可能性がある場合:繰り上げ(60歳開始)を検討。
• 夫婦の貯蓄状況
• 貯蓄が十分なら、繰り下げによる増額を狙う。
• 貯蓄が少なく、60歳以降の生活費に不安がある場合は早期受給を選ぶ。
• 生活費と収支のバランス
• 妻の年金受給開始(60歳以降)までの間、夫の収入や貯蓄で生活を支えられるかどうか。
4. シミュレーション結果
• 健康で長寿を見込む場合
• 夫:70歳受給開始(年金額が42%増額され、長生きするほど得)
• 妻:60歳から受給(付加年金込みで生活費を補う)
• 収入や貯蓄が十分でない場合
• 夫:65歳受給開始(標準額で、無理なく生活を維持)
• 妻:60歳から受給
• 夫が短命を予想する場合
• 夫:60歳受給開始(早めに受給し、減額を受け入れる)
• 妻:60歳から受給
結論
夫が 健康で長寿の可能性が高い場合 は、 70歳まで繰り下げ受給 が総額で得になる可能性が高いです。ただし、貯蓄や生活費の状況を考え、余裕がない場合は 65歳受給 を選択するのが安全です。