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左脳をベースに右脳で価値を出す #33


左脳の使い方-イシューツリー

イシューツリーとは

イシューツリーを使って課題をいくつかの論点、さらにその下のサブ論点に分解する。
イシューツリーを作る流れは以下の通り。

  1. 軸を決める

  2. 論点はMECEに分解する

  3. 重要な軸を前に出す

  4. 深掘りのメリハリをつける


イシューツリーのパターン

  1. 択一型:意思決定の筋道を示す。結論を一つに絞る

  2. 打ち手型:検討要素をSo How?し、必要な対策にまで分解していく

  3. 原因究明型:Why so?して原因を一つに絞る

  4. 論証型:一つの結論に達するために、個別要素を論証し積み上げていく


イシューツリーを作る上での注意点

注意点は

  • しっくりこないツリーはゼロクリアにして捨て去る

  • 論点のレベル感(粒度)を合わせる

  • 軸の順番を整理する

似た構造になってしまう場合、共通部分を新たな論点にする
構造が同じ場合は、そもそも最初の軸がいらない


右脳の使い方-筋の良い仮説

仮説には二種類ある

  1. 原因の仮説:ここが悪いんじゃないか?

  2. 打ち手の仮説:こうすればいいんじゃないか?

仮説の作り方

  1. 顧客視点で発想する

    1. 考えるべき顧客は1人に絞る

    2. 顧客のイメージを視覚化する

    3. 有名な失敗例はフォードのエドセルで、1950年代当時の最新マーケティング手法を駆使して顧客の好む平均値で設計した車が全く売れなかった

  2. 常識を疑う:クリティカルシンキングや5回のなぜ?分析

  3. 未来のあるべき姿(To Be)から逆算する

  4. 視座を高く持つ:経営層や産業全体の視点をもつ

筋の良い仮説の作り方

  • Why?を問い続ける

  • 数を出す

  • 他人と話す

  • キードライバーを把握する

論点を分解し初期仮説を作る

課題の目的と動機の共有

  1. 解決すべき課題とは?それはなぜか?

  2. 具体的な達成目標とは?それはなぜか?

  3. 具体策を実施する上での制約条件はあるか?それはなぜか?

  4. なぜ達成する必要があるか?それはなぜか?

企業の課題解決の目的は利潤の最大化であることが多い。
しかし、個人的な動機を持っているパターンもあるので注意したい。

仮説の洗い出し

質より量でブレストする。
このとき、イシューツリーは考えない。
ブレストの注意点は以下の通り

  1. ネガティブなことを言う前に、とにかくアイデアを出す

  2. 異なる視点や視座を持つ人とブレストしよう

  3. 顧客の視点と経営者の視点を考える

このとき、キードライバー(利益を最も左右する変数)を改善するような仮説を考える。

イシューツリーで論点を分解する

この段階では、イシューツリーを決め打ちするのではなく、オプションを何個か用意しておく。

仮説とイシューツリーをすり合わせる

イシューツリーに先の仮説を当てはめる。
ゼロクリアでウンウン考える。

仮説とイシューツリーの見直し

  • イシューツリーのロジックチェック

    • 他人にツリーを説明するつもりで声に出す

  • イシューツリーのバランスチェック

  • 仮説の具体化

    • 自分で仮説に対してツッコミや質問をすることで実現可能性を検討する

    • 綺麗事ではなく、アクションにつながる仮説かどうか確認する

  • キーワードを用いてコンセプトをまとめる


検討課題の洗い出し

仮説を検証するためにどんなことを確認すれば良いのか、どんな方法を使うかを考える。

  • 明日からでも作業でいるように具体化する

  • 致命的なリスク(ノックアウト・ファクター)を把握する

  • 簡単にできそうなアイデアは実行する=アーリーウィン

作業プランの作成

初期仮説と検討事項がリストアップできたら、これから始まる仮説検証作業の作業プランを作る。

  • 検証すべき論点に優先順位をつける

  • ガントチャートで日割りのスケジュールを作る。

作業計画
初期仮説の成果物イメージ

仮説を作成し検証する

ファクトを集める

ファクトには二種類ある。

  • ソフトファクト

    • ヒアリングや新聞記事などから得られる定性情報

    • 初期仮説を作り、そして高度化するために用いられる

  • ハードファクト

    • 数値やデータなどの定量情報が主で、規則や法律といった定性情報も含まれる

    • 作った仮説を検証するために集める

ファクトを集める時の原則は次の5つである。

  1. 公知のデータや社内資料は、初期仮説作りと並行しながら、一週間以内に集める。集めたらタイトルをスキミングして使えそうなものだけ読み込む

  2. 数字は定義と規模感にこだわる。同じ売上高でも市場の定義などで変わってくる

  3. 数字がない時はフェルミ推定

  4. ヒアリングする時は、WhatやHowではなく、Whyを問いただすインデプス・ヒアリングを活用する

  5. 単純なアンケートは仮説検証に必要なロジックが読み取れないことがほとんどであるため、あまり使わない

    1. 「いくらまでなら買うか」といった統計的な数量調査を行う

    2. アンケートで反応が良かった層に直接ヒアリングする

グラフで仮説を検証する

分析において付加価値が生まれるのは、読み取ったメッセージからWhy So?とSo What?を考えることである。

分析は次の五種類に大別される。

  • 変化分析

    • 増えた・減った・変わらない、ピーク・ボトムがある

  • 比較分析(棒グラフを用いたウォーターフォールなど)

    • より大きい・小さい・同程度、多くを占めている・いない

  • ヒストグラム

    • 集中している・分散している・2極分化している

  • 相関分析

    • 相関がある・ない

  • セグメント分析

    • かたまりがある・ない

メッセージは、グラフから読み取れるファクトと仮説を区別しながら作る。

各論点の結論を合成する

結論はピラミッド・スタイルで伝える

  • 縦の論理が十分か、Why So?に対してBecauseで答えることができるか

  • 横の論理が十分か、MECEに議論でいているか

明日からでも動ける解決策を提示する

  • 5W2Hに答えられるか?

    • Why:なぜこの結論か

    • What:具体的に何をするのか

    • Where:どの市場セグメントを対象にするのか

    • Who:どんな組織が担当し、その責任者は誰か

    • When:どんなスケジュールで展開するか

    • How:どんなビジネスモデルや実行プロセスとなるか

    • How much:結果としていくらの収益が見込めるか

  • 解決策に尖りがあるか?

    • 差別化要因は何か

    • 顧客のどのような問題を解決するか

    • 顧客にとって何が嬉しいか

  • 投資の判断ができるか?

    • 投資回収期間はどのくらいか

    • 様々なリスクを想定したプランが練られているか

    • 損切りのタイミングはどれくらいか

次のアクション

  • クリティカルシンキングの書籍を読む

  • 分析のストックを増やす

  • 粒度感を揃えるにはどうすれば良いか?

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