ニューヨークの大きさ
「ニューヨークにワイン造る場所なんてあるの?」
ニューヨークワインを販売する時に、よく聞かれることの一つです。
「ニューヨーク」は誰でも知っているが、実はその定義や大きさについて知らない人がとても多いんです。
マンハッタン
「ニューヨーク=マンハッタン」が世界中の人達のイメージだと思います。タイムズスクエア、エンパイア・ステート・ビル、セントラルパーク、ウォール街、1ワールドセンターなど全てマンハッタンにあります。
ニューヨークの政治、経済、文化、ファッション、エンターテイメントがマンハッタンに集中していると言っても過言ではありません。面積はわずか59㎢と山手線の内側部分よりも小さいマンハッタン。ここにニューヨークのあらゆるエッセンスが詰まっています。
観光で訪れた場合の行動範囲は更に狭いでしょう。ほとんどの目的地がミッドタウンとダウンタウンの北部(チャイナタウンより上)あたりに集中しています。東京で言えば、ちょうど港区と渋谷区を合わせたくらいの広さ。ほとんど歩ける広さ。実際、ニューヨークに行くとよく歩きます。最近は、ブルックリンに行く人も多いと思います。
マンハッタンのことを「The City」という言い方もします。マンハッタンに住んでいる人同士ではあまり使いませんが、それ以外の人達ではよく使います。あの「Sex and the City」でもおなじみの表現ですね。
ニューヨークシティ (NYC)
ニューヨークで「New York」と言えば、一般的にはこの「New York City(NYC)」を指します。日本語ではニューヨーク市。これはマンハッタン区、ブルックリン区、クイーンズ区、ブロンクス区、スタッテンアイランド区の5つの行政区からなります。
東京で言えば23区のような感じで、面積的にも少し広い程度。このニューヨーク州の面積の1%にも満たないエリアに、人口は約840万人とNY州の43%が集中しています。圧倒的な人口を誇る全米一の大都市です。
このNYCに超富裕層から低所得者や移民まであらゆる人が住んでおります。それがニューヨークが人種の坩堝と言われる由縁。しかし、所得や人種によって住むエリアがかなりはっきり分かれているのもニューヨークの特徴。
家賃高騰によって高所得者しか住めないマンハッタン。クリエイティブな人や若者が住むようになり、今やマンハッタンより面白い街になったブルックリン。アジア系、ラテン系など移民が多く住むクィーンズ。
最近は旅行でもブルックリンに行く人も多いでしょう。私も新しいお店やNYCのトレンドを知るにはむしろブルックリンの方が面白いと思います。
ニューヨーク州
ニューヨークでは、ニューヨーク州ももちろんニューヨーク。(←ややこしいですね。)でも、NYCとロングアイランド以外の部分をまとめて「Upstate(アップステート)」と呼びます。
NY州の面積は141,300㎢。それに対して、NYCとロングアイランドの面積の合計は4,413㎢。州全体のたった3%ちょっと。残り97%を一括してUpstateと呼ぶのもなかなか乱暴です(笑)
日本で言うと、ニューヨーク州の面積は北海道と九州を合わせた以上の広さがあります。しかし、なかなかイメージが掴みにくいと思うので、NY州の地図を日本地図と重ねると、京都、東京、新潟までを軽くカバーしてしまうほどのスケール感。
この地図を見るといかにニューヨーク州が大きいのか。そして、州全体として見れば、ワインを造るだけの畑や場所はいくらでもあると想像しやすいと思います。
まとめ
ニューヨークと言うと、一般的にはニューヨークシティ(NYC)を指すことが多い。しかし、ニューヨーク州全体ではその100倍以上の面積がある。
この事実をニューヨークワインに当てはめて考えると、田舎で造られているとはいえ、ニューヨークワインは圧倒的な存在感を持つNew York Cityなしには考えらないということ。それが世界中の他のワイン産地との違いでもあり、強みでもある。
そう考えると、ニューヨークワインの可能性にワクワクします。
Noteの記事を読んで頂き、ありがとうございます! よろしければ、記事への「スキ」お願い致します。