BPL S3 について
2024/1/24 日記
いよいよ来週、2024/1/31(水)より
BPL S3 SDVXのYoutube配信が始まります!!
BPLはこれまで3年間、音楽ゲームのe-sportsとして新しい文化を築いてきました。
まだまだ発展途上のこのコンテンツは、課題も挑戦しなければいけないことも多くあるでしょう。
BPLの何が面白く、大切にしていくべきかを、BPLに最も近い立場から発信し、この火を絶やさないためにこの文章を書いています。
音楽ゲームと言えば、ノーツが落ちてきて、光り、スコアが加算されるだけの無機質なシステム。特にIIDXは群を抜いてストイックな見栄えです。
プレー中の相手への干渉手段が存在しないため、競技性を疑問視する声もあります。
(STRATEGYカードや、MEGAMIX BATTLEモード、DDRの選曲方式など、プレー外での干渉手段はたくさん用意されており、これは魅力の1つです。)
ですが、BPLの試合は明らかに熱狂を伴います。
この熱狂はどこから来るのでしょうか。
私が思うBPLに欠かせないものは
大きく3つあり、
リアルタイム性と人間性、そして
プロの実力の高さそのものです。
私はBPLにはこの3つを大切にしてほしいですし、
ぜひこの3つを楽しんで頂けたらと思っています。
リアルタイム性
音楽ゲームをプレーするとリザルトという形で誰もが平等にジャッジされます。
逆に言えば、音楽ゲームは、元々はかなりリザルトが全ての世界です。段位、プレイヤーレーダー、ボルフォースなどなど、全ての結果が数値化されていて、比較され、そこに過程は関係ありません。
BPLの試合では同じ曲を同時にプレーすることで、相手との点差に注目が集まります。
マラソンとか競馬とかと同じ感覚ですね。
MAX-10とMAX-20のリザルトが2枚あったらそりゃ前者の方が10点上手いのだけど、この2枚の点差はずっと10点なわけではないのです。序盤に10点差つけて守り切ったとか、3点差だったけど後半で追い越したとか、少しずつ広がって10点になったとか。
時間軸が加わることで、見る人は物語を作ることができる。音ゲーのプレーは相手への干渉手段が実際にはないとは言え、ゲージを押し合いへし合いしている様子は本当に「戦っている」ように見えるし、なんだか応援したくなるのです。 強敵相手に序盤に点差を付けようものなら、守りきれ!!がんばれ!!ってなりますよね。
それに、これは選手としての経験ですが、相手との点差が見えることによってプレーにおいて心理的な影響をモロに受けます。
(プレーに集中するため点差を隠す人が多いのですが、個人的には、点差を強制的に表示するくらいでも良いのでは?と思っています。)
ですから、
このリアルタイム性こそが、本来スコアの高い方が勝つだけの音楽ゲームの対戦プレーに圧倒的に価値を生み出しているのだと考えています。
3つ挙げた中でこの要素が最も欠かせないと思います。
人間性
BPLではプレー中の選手の顔が大きく映し出され、醍醐味となっています。
「常に完璧に近いプレイヤーがミスをして焦る姿」
「不敵に笑う瞬間」
「どんなときも動じない選手」
見ている側としても、選手の表情から選手が今どんな感情なのかを想像する余地が生まれるので、一体となって試合に没入することができます。
勝利/敗北が決まった瞬間のそれぞれの反応もまた十人十色ですよね。BPLでは音楽ゲームの試合を通じて人となりを垣間見ることができるのです。
もう一つ。
将棋やチェスの世界では既にAIが人間よりも圧倒的に強く、棋士はAIから学びます。試合でもAIが戦局を判断し、AIが導いた「最善手」が表示されたりします。制限時間の中で棋士が如何に最善手を指すかというのが見所の一つになっています。
音楽ゲームではプレーに「正解」が存在します。全てのノーツをタイミング通りに押すことです。特にSDVX部門では正解(=S-PUC)に如何に近づくかという減点方式でスコアが表示されます。
模範とするべき正解が定まっているなら、人による不完全なプレーを見る必要はないのでしょうか?そんなことは当然ありません。
緊張やプレッシャーに負けて人間らしいミスをする姿、逆に土壇場でそれらを跳ね除ける姿、そんなところも人間がプレーしているから生まれる魅力でしょう。
プロの実力の高さ
これについてはあまり述べる必要はないかもしれません。
シーズンを重ねるごとに選手のプレーは研ぎ澄まされる一方です。
当然SOUND VOLTEXも例外ではなく、歴代クラスのスコアが次々飛び出します。間違いなく、昨シーズンよりもリザルトの水準は高まりました。各プロの凄まじい努力量を感じ取ることができると思います。
楽しみにしていてくださいね。
さいごに
現在、BPL S3 SDVXは既に先行有料配信がされており、試合結果についても知ることができる状態です。
ぽてさつ選手も下記動画で触れている通り、どうしても盛り上がりの分散が起きていると思います。
https://youtu.be/5LMAyzdOKnU?si=HfbpKTroFy9h5F9x
私も基本的に同意見で、これまで述べてきたように
リアルタイム性が何よりも面白さの所以であるBPLにおいて、結果が先に分かってしまっていることはかなり致命的だと思うのです。
録画放送が生配信になるのはメリットも多いんですがね…。
ですから、次期シーズンに向けては、より良い配信方法を期待しています。
さて…
こうして始まった今季のBPLですが
今一度、Youtube放送、盛り上げませんか。
いつもより、ほんの少しツイートを多くする。
友達・家族に見せてみる。
率直な感想や批判をnoteに書いてみる。
BPL同時視聴配信をする。
それぞれが出来ることの中で大丈夫です。
改善すべき部分はしっかり悪いと言い、
そしてそれ以上に、良いと感じた部分を良いと、発信して、BPLの試合が生む熱狂を示したいです。
そして、私達プロはそれだけの価値がある試合をします。しなければなりません。それが責務です。
なおチームによってはYoutube配信に併せてパブリックビューイングを実施するようです!
これまでBPLの観戦場所といえば新宿タイトーステーションの地下にあるEXBAR TOKYOが有名でしたが、新しい名所が誕生していくかもしれませんね。
BPLの楽しみ方を模索していきましょう…
XD*LEVI.選手、STR選手、
異国と異界の風が吹き荒れます。
KN5選手、PURAIMU選手、REIK選手、
プロの扉を蹴破った彼らはどのようなプレーを見せるのでしょうか。
開幕まであと7日、
今年も始まった祭りをどうぞ楽しんでください。
追記:
今期はBPL公式サイトのビジュアル面の気合いをかなり感じ、周りの評判が凄く良いです。
また、MEGAMIX BATTLEモードの途中再開機能が実装されたり、試合前の練習環境がより実用的になるなど、前シーズン時の要望が反映され大きく改善された点も多いです。
BPLがより良いシーンになっていくことを心から願っています。