Mansion File
広尾ガーデンヒルズ
総戸数 1,181戸 敷地面積 66,272 m²(20,047.28坪)
竣工 1987年2月
施主 三井不動産、三菱地所、住友不動産、第一生命
施工 清水建設、大林組、大成建設、鹿島建設、三井建設、三菱建設
設計 圓堂建築設計事務所、三菱地所・設計管理部門
日赤医療センターが老朽化し、病棟を新しくするために敷地の約半分を売却してこのマンション事業がスタートした。
敷地を5つのHillにたとえてそれぞれのHillに複数棟のマンションを建設。
起伏を活かした配棟でそれぞれのHillでデザインが統一されている。
設計は圓堂設計と三菱地所。
それぞれの会社の特徴がよく出ている。
圓堂設計担当のイーストヒルだけ他のHillと違う雰囲気である。
圓堂設計の主宰、圓堂政嘉氏はこのプロジェクトのためロンドンに渡りイメージを醸成したと言う話もある。
分譲開始は1982年、
バブル前、マンション人気もそれほど高くなかったが倍率がつくほどの人気億ションだった。
販売は11年続き全ての分譲期が完売だった。
経済界を始め多くの著名人が集まった。
私も販売のヘルプで勤務したが、顧客の質問がわからなかった。
「空調はどうなってるの?お掃除するとき暑いのは嫌ね」
掃除するときは窓を開けるんじゃないのか?
「キッチン部分にエアコンはないの?キッチンが暑いのは・・・」
キッチンにエアコンの吹き出し口?
「水廻りの床は大理石にできる?」
お客さまから質問されるたびに専任の担当者に聞く。全くヘルプにはならなかった。その後自分が億ションの担当者になるとは思ってもいなかった。
販売時には想像もつかないほどの緑が生い茂っている。
外苑西通りから緩やかな坂を上がると空気が変わる。なんとも気持ちがいい。
築年数が進み40年になる。
新築マンションも良いがヴィンテージをリノベーションして住む粋はないか?
築年数が経過して決して古ぼけてくることなく、建物にダメージが見えるわけでもなくまさに日本を代表するヴィンテージマンションである。