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冬の長野旅(小布施)

昨年12月に知り合った中村一浩(カズ)さん。今春から、武蔵野大学ウェルビーイング学部で授業をもっています。何度か授業にお邪魔させていただきました。

そのご縁から、この冬に、カズさんと学生さんたちが対話で関わっている、小布施に行ってきました。

小布施は長野県の北側。善光寺で有名な長野市の近くにあります。
こちらが小布施町で作っているページ。なかなか他では見かけない、すてきな内容。

小布施町のおすすめの楽しみ方は、地元の人に話しかけることです。「どんな町なの?」「おすすめのお店は?」「散歩が楽しい道は?」など、質問は何でもOK。ガイドブックやスマートフォンとにらめっこする前に、小さな勇気を出して交流しましょう。

小布施町ホームページより

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小布施については、「栗のまち」として知っていました。栗以外に何があるのかな?

ということで、まずは高速インターを降りてすぐの「道の駅オアシス小布施」に立ち寄ってみました。

道の駅は、自治体の観光に対する姿勢がよくあらわれている場所だと思ってます。
この道の駅は奥にレストラン、手前が土産コーナー。お土産は、野菜などがほとんどなく、日持ちするものばかり。観光案内のコーナーも見つかりませんでした。季節(12月半ばに訪ねた)によるのか、あまりぐっとこなかったなぁ。
よそから来るひとは栗に集客させて、地域の魅力については地域に住むひとを媒介にして味わってもらうというかんじなのかな。

道の駅を出ると、その向こう側には池のある公園があります。ここは運動公園のようでした。雪が降ったあとだったので、ひとはまばらでした。
道の駅とは別棟に、ボルダリングの施設とカフェもありました。ここは地域のひとが利用しているかんじです。

池には餌付けされた鯉がいて、ひとが近づくと我さきにと鯉も鴨も寄ってきます。

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昼過ぎに学生さんたちと落ち合い、小布施の街歩きに。春から何度か通ってきている方にガイドしてもらって、小布施駅周辺の中心街を歩きます。

小布施町は「おぶせオープンガーデン」という取り組みをしています。オープンガーデンとは、個人の庭などを一般の方に公開する活動のことです。

入り口にそれを示す看板があれば、入っていけます。家の裏や小道なども通れるので、歩いてこそ楽しめるまちになっています。

こんな小道が縦横にあります。裏道もちゃんときれいに手入れされています

お店の脇を通っていくと、大通りに出たり。
ちょっとうねった車道とか。
小道が栗の木を敷き詰められていたり。
レンガの中にハートが隠れていたり。
取り壊された家のレンガを集めた道だったり。

この煉瓦は解体した建物に使われていたもの。まちの物語をかんじられる小道

他にも栗の木を敷き詰めた小道などもあって、工夫も凝らされています。https://co-trip.jp/spot/34470#

あいにく雪が降ったあとだったので、大きな庭へは入れなかったのだけれど、十分楽しめました。


栗をつかったお菓子屋さんがたくさん立ち並んていて、モンブランなどの洋菓子屋、栗鹿の子などの和菓子、栗ソフトなどのお手軽なものまで、さまざま。

造り酒屋も何軒かあって、趣のある建物がいいかんじ。

小布施駅近くが町の中心部。図書館のある一角は、町役場と小学校も隣接しています。塀などの仕切りがないので、広々としたかんじです。

図書館は新しく、木をモチーフにしたデザインの建物。
図書館長は、町外からの移住者だそうだ。

近くには高樹齢の木が並んでいます。丁寧に剪定されていて、好印象。
木が大切にされているまちって、文化度が高いかんじがします。

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一度、まち歩きの振り返りを集まった学生さんたちとやったあとに、浄光寺方面へ。

浄光寺は以前訪ねた飯山市小菅の小菅神社に雰囲気が似ている。石段を上った先に本院や奥の院がある。修験者が修行した山なのだろう。空海に由縁のある真言宗の寺だ。

このお寺の息子さんがスラックラインの世界2位チャンピオン。近くには地元の子どもたちが集まるスラックラインの施設があって、もりもり上達しているそうだ。

ちょっと歩いた先に、重機を使えるパークがある。ここも2019年の台風19号で大きな被害を受けた。そこで問題だったのが重機のオペレーター不足だった。
そこで作られたのが、こちらのパーク。実際に油圧ショベルの認定証をとっても、自在に使えるようになるまでは練習が必要。なので、遊びながら重機の操縦を覚えられる環境は、すごくいいと思う。

これ、青梅・奥多摩でもあるといいなぁ。

パーク近くに学生さんたちがかかわっているプロジェクトがある。その下見もかねて周辺を歩く。

そのあと温泉へ行って、1日のふりかえり。

午後からのまち歩きで、どんなことを思ったのか。それを踏まえて、進行中のプロジェクトはどんな風になるといいのかを話し合った。

春からかかわってきている学生さんたちの意見は、地域のひとたちの背景や歴史をふまえていて、長い時間軸でこれからの流れをイメージできる意見が出ていた。
自分の表層的でわかりやすいアイデアが、なんと薄っぺらい深みのないものなんだろう・・と思い知った。

なかなか濃い半日だった。

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実はこの日は小布施町町長選の前日。
選挙カーがときどき通っていきました。
小布施町にとって20年ぶりの町長選挙なのだそうです。
出馬したのは、15年前に移住されて、小布施町の中で対話を続けてきた さん。ずっとかかわってきた学生さんたちも「この歴史的な瞬間に立ち会える」と選挙結果を心待ちにしていました。

翌日の夜、選挙結果を見ると、大宮さんがみごと大差で当選。

小布施はすごくいい町でした。これからの小布施町がどんなふうに変化していくか、注目していきたいです。



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