ひとつひとつを意識する
運動を覚えるときは、
①全体の流れで覚える
②小さく区切って覚える
パターンがあります。
今回は、「②小さく区切って覚える」についてです。
限定的なテーマを決めて、それに意識を集中して練習します。
例えば、「体幹を使う」。
パドルを水に入れずに体幹を大きく使う動作を、まずは試してみます。
このときに、「どの部分が大きく動いているのか?」を感じ取っておきます。
人によって感じ方はそれぞれ。
お尻が大きく動く
わき腹が前後に動いていく
背中の面が横に向く
肋骨が動く
などなど。
どこがもっとも動いているのかを、自分の体の中で観察します。
次に、パドリングの動作と組み合わせます。
観察して得た「大きな体幹の動作の感覚」で体幹を大きく動かしてから、水をキャッチ、また体幹を動かしてボートを動かす、次に反対側の水をキャッチ・・と繰り返していきます。
はじめはロボットみたいにぎこちないかんじもありますが、体幹の大きな動きを意識的に作ってみると、それまでになかった感覚がわかることがあります。
普段の漕ぎとの違いを感じ取ることがとても重要です。
一点に意識を絞って練習するときには、ほかのことは「とりあえず置いておく」のが大事。
ボートが曲っても、多少水のキャッチが弱くても、他のことは気にしなくていいです。
逆に、あれもこれも同時に区切って意識しようとすると、いい感覚の違いを得にくいのです。
練習は、このふたつの方法、いくつも同時に意識してまとめていく段階と、ひとつひとつを限定して意識するのとをいったりきたりするといいです。
わたしは、ギターの練習もこの方式でやってます。
部分部分で練習して、再構築。
苦手なところがはっきりするので、ポイント練習しやすいです。
聞くところによると、将棋もそうらしいです。
漫然と対局ばかりするよりも、詰め将棋をやっていったほうが実力が上がるんだとか。
カヤックも上達をめざすなら、ただ川下りをするよりも、一つのエディキャッチ、ひとつのフェリー、ワンストロークのタイミングなどを意識的にやっていくと、新たな何かが見えてくるかも。
何かテーマを絞って、やってみてください!
多摩川上流でカヌースクールをやっています。
今回3/20(土)に初級クラスでこんなことをやりました。