クルミはちゃんと考えてる
秋になると、白丸湖畔でたわわに実をつけている木を見かけます。
クルミです。
植物はいろんな方法で種をばら撒きます。
おいしい果実にして鳥に食べて運んでもらったり、羽のようなものをまとわせて風で飛ばしたり。
クルミは水を使って種を運んでもらう植物です。
だから、川沿いに生えていることが多いです。
実の表面には、緑の厚い果肉がついています。
果肉は浮力があるので、ぷかぷかと浮いて水面を漂っていけます。
さすがだなぁと感心するのが、実を落とすタイミング。
台風などで増水する時期に、ぽとぽとと実を落としています。
タイミングをちゃんと見極めてるんです!
増水していると、水位が高くて勢いもあるので、遠くまで運んでもらえます。
流れ着く場所は高い位置なので、水位が下がった時に陸地となります。
すごいなー。
ちなみに白丸湖畔にあるクルミの木は、水位よりも3メートルほど高い位置に生えています。
ここまで増水したという証拠にもなりますね。
かなり記録的な増水だったと予測できます。
木の大きさからみて、1974年の台風16号の大増水のときかもしれませんね。
昔は青梅のあたりでも、川沿いにクルミの木がたくさん生えていて、長い竹の先に切り込みをいれたもので、実の生えている枝を挟み、ひねって採っていたそうです。(柿も同じ方法で採っていた)
採ったクルミの実は、縁の下に入れて表面の果肉がなくなるのを待ち、割って中の実を食べたそうです。
先日、青梅生まれ青梅育ちの方から教えていただきました。
水面から植物を眺めると、おもしろい発見があります。