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実際よりも長くイメージしてみる
わたしのカヤック体験では、本格的なリバーカヤックのボートを使っています。急流の中でも岩や危険なものをすばやくよけられるように、とても回転性の高いボートです。
自分は運動神経抜群!だからなんでもできると過信しているひとや、観光地でまっすぐに進むタイプのボートに乗った経験のあるひとは、このボートを「まっすぐに進むもの」「簡単にできる」と思ってしまいやすいです。自分が思っているのと現実と、ギャップに苦しむ人が多いのです。
「あれれ?思っていたよりも曲がっちゃう」
「難しい!」
となってしまいがち。
逆に「曲がるものなのね」「ちょっとコツが必要かもね」とはじめから思っていると、曲がったりするのもストレスになりません。
そう、初めにどんなイメージをもっているかで、心もちが変わるんですね。
前者は予想していた自分の姿と、現実のできない自分とのギャップに苦しんでしまう。自分の中の「正しさ」があって、そこに囚われてしまうのでしょう。
案外、運動が苦手って思ってるひとのほうが、ラクラク乗りこなせちゃったりするのがおもしろいです。
自分の中の「正しさ」が強いと、ちょっとの曲がりも許せない。回転性の高いリバーカヤックは、ほんの小さな左右の違いでも反応するので、どちらかに曲がってしまうものです。まっすぐに進められるはず、という思い込みがさらに焦りを生んで、反応が遅くなってしまいます。
もっと長く意識すれば
この本の冒頭で、こんな実験が紹介されている実験がおもしろい。
A。手のひらをできるだけ広げる。
B。指が2倍の長さだとイメージして、それを広げる。
実際にやってみると、明らかにBのほうが大きく広げられます。
どういうイメージをもって動くのか。イメージのやりかたひとつで、ぐっと体がちゃんと反応するようになるようです。
これは脳が「長いものを動かす」と判断するので、それだけ大きく筋肉を動かそうとするからなのだそうです。
カヤックの長さを延長してみる
それと似た感覚で、カヤックもカヤックそのものをまっすぐに動かそうとするよりも、ボートの先端を2メートルくらい延長させた部分をコントロールするイメージをもつと、格段にコントロールがラクになる。しかも直進性が増してスピードも出ます。
ボートの長さを延長してイメージすると、動きが変わります。長いものを熱かった記憶によって、早めの反応ができるからなのだそうです。
うまくいかないときには、一旦、自分のからだを操作する感覚を手放して、ちょっと拡張した自分を意識するといいのかもしれません。