「怖さ」って何だろう。
カヤックに乗る前に、「怖い」って感じるひとが少なからずいる。
思い返してみると、わたしも知らない川を下る前はいつも怖かった。
はじめはグラグラする不安定さなのかな?と思ったのだけれど、どうやらそれだけでもないみたい。
どんなに安定のいいボートに乗っても、怖がるから。
「怖さ」って何だろう?
思い当たるのは、ふたつ。
・自分で制御できると思っているのに、制御できない状況
・誰かが制御してくれているはずなのに、制御されていない状況
かな。
いずれにせよ、「制御できない」が怖いんだと思う。
カヤックなら、止まらない(止まれない)、曲がらない(曲がれない)。
車や自転車など一人乗りの乗り物に慣れているひとは、止まりかた、曲がりかたがある程度わかると、怖さはなくなる。
ひとりで乗り物を操ったことがなくて、止まる、曲がるをひとまかせにしてきたひとは、漠然とした怖さがあるんじゃないのか。
自分で果たしてできるのだろうか。
自信がない。
はじめてひとりで動かす乗り物に乗るとしたら、そんな不安感じているのかも。
はじめて一人でカヤックに乗る小学生(おとなも)は、この怖さがあるのかな?
だから、ちょっと乗って動かせるようになってくると、「怖さ」がなくなって、「楽しい」に代わっていく。
チャレンジできるひとは、積極的にいろいろと動かしてみて「なーんだ、大丈夫!」って思える。
反対にチャレンジできないひとは学べないので、いつまでたっても制御できない怖さを持ち続けていく。
怖さを克服するには、安定からはみ出して自分で動き始める必要がある。
安全を確保できた状況で、いかにはみ出す経験を楽しんでもらえるか。
工夫していかないと。