「正確さ」を求めると、苦しい。
グラビティで使っているボートは、本格的なリバーカヤックです。
岩や障害物をすばやくすり抜けて下れるように、とても回転性の高いタイプです。
なので、まっすぐに進むようにはデザインされていません。
(まっすぐに進みすぎると、流れの中ではコントロールしづらくて、川下りが難しいのです)
問:まっすぐに進まないボートを、どうやったら行きたいところへ進めていけるでしょうか?
答えは、
「曲がりながら進む」
です。
まっすぐ”正確に”直線で動かそうとすると、とても苦しいです。
幅10センチメートルの平均台の上を、歩いたり、自転車に乗って進むのが難しいのと一緒です。
ちょっとでもはみ出ると、ダメの判定をしてしまうから。
特にカヤックを漕いで一日目、二日目は、微妙な調整がまだまだできないので、漕ぐたびにダメ出しすることになります。
ガチガチになるので、よけいにはみ出やすくなっちゃいますね。
ある程度の振り幅の中で、進む意識をもつといいです。
そのほうが、気持ちもラクになるので、スムーズに進んでいきやすい。
左右に振れるのを楽しむくらいの心もちで乗るといいです。
自分を許す。
あきらめる。
「できないことはできない」と、一度放り出してしまうと、違ったタイミングで「できる」が巡ってきます。
一度手放せるひとは、強い。
女性の方がラクに漕げるひとが多いように思います。
男性、特に40〜50代の男性は、なぜか「正確さ」を求めてしまっている気がします。
思い通りにコントロールしないと気がすまないとか?
できない自分を許せないとか?
ものごとのとらえ方、考え方のクセが、奥に潜んでいる気がするのです。
できないこともひっくるめて、楽しめるといいなぁ。