10年経過した自家製の瓶詰めを開封した話
私にとって、保存食は身近なものだった。
祖母の家に行くと、漬物や干し柿のような、何かしらの保存食が出てきた。
その家には、梅の木が2本生えていて、収穫となると、それはもう一家総出の手仕事としてワイワイしていたし、そこから梅干し、梅漬け、梅酒を作るのも趣深い作業だった。
上京し、一人暮らしを始めた頃には、洒落込んだ保存食にも手を出した。
乾燥イチジクのラム酒漬けやナッツの蜂蜜漬けを作っては、パンに乗せて食べたり、黒糖+生姜のシロップを作っては、ジンジャーエールやお酒の割材とし