のほほん先生
同僚の先生が詩人でいらっしゃって、その方の詩の朗読会に行ってきました。
その先生の詩集を読んでいると、いままで感じたことのない、柔らかい空間に包まれるような感覚があります。少し現実世界とさよならしてしまうような、不思議な感覚です。自分の健康状態によって、想像力を働かせられる時もあれば、一方で何かと邪念が湧き起こることもあります。
大阪は天神橋筋六丁目、こぢんまりとした「喫茶路地」というお店で朗読会が行われました。ご夫婦でお店をされているようで、店内はゆったりとした空気が流れていました。
朗読は50分ほどで、新しい詩集からや、以前に書かれていた詩を読まれていました。詩の合間のちょっぴりエピソード、朗読中に外から聞こえてきた男女の熱唱にみんなで笑う瞬間も、面白かったです。
目を閉じて朗読を聴き、イメージするのが心地よかったです。朗読会の後、詩集や手帖が並べられたショーケースを見ていました。
先生が制作に加わられた手帖が3種類あり、どれにしようかとても迷ってしまいました。たまたま一緒に見ていた方に「私にはどれが似合うと思いますか」と無茶振りを投げてみたところ、快く考えて選んでくださいました。
その方は、私がレジで並んでいる時に声をかけてくださり、「私も同じものにしました。お揃いですね。」と教えてくれました。初対面でしたが、こういう風にコミュニケーションがとれるのはとても嬉しかったです。優しい方だなあ、と思いました。私は良い出会いに恵まれています。
先生ともお話しすることができました。
この前学校の図書室にいてはるのを見かけて
本読みはるんですね
先生は大阪ですか
ちょっと奈良っぽいですよね
とおっしゃいました。「ちょっと奈良っぽい」というのが妙に嬉しかったです。
帰り道、ふと自分が作詞した曲を聴きたくなりました。作詞したときに自分がどういう想像をしていたのか、その詞を聞いて自分は今どんな想像をするのか、を確かめたくなりました。
帰りの電車で向かいに座った外国人の子どもが、私の隣に座ったご家族と写真を撮りあっている。
その子どもと反対の端に座った外国人のカップルが自宅のソファでされているようなスキンシップ喧嘩をしている。
朗読会の余韻のせいか、そのような電車内の景色がより微笑ましく感じました。
帰りの電車に乗る前、駅の近くに韓国料理のお店があり、オリジナルの恵方巻きを販売していたので、買って帰りました。自宅の最寄駅近くの公園のベンチに座って、東北東にある時計を見ながら、激辛のキンパ恵方巻きを食べました。
今日の始まりは、実はなんだか余裕がなかったのですが、いい1日の終わりな気がします。翌日は立春。朝明るくなるのが少しずつ早くなっていて、嬉しいです。
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